ちょっとマイナーな「珍車」ばかり! VWの博物館がすごかった 秘密のコレクション 18選
1990年 ヴァリオI
1990年に発表されたヴァリオI(Vario I)コンセプトは、ビートルをベースにしたメイヤーズ・マンクスと、2019年公開のコンセプトカー、IDバギーの間をつなぐミッシングリンクとして注目に値する。プラットフォームと1.9L 4気筒エンジンは第2世代ゴルフと共有しているが、ボディはプラスチック製のバギーのようなものだ。ドアがないため、乗客はシルを飛び越えて乗り込む必要がある。マンクスやIDバギーにもドアはない。 ダッシュボードには従来のラジオの代わりに、取り外し可能なソニーのラジカセを組み込んでいる。ヴァリオIは実際に走行可能で、どこに行っても注目を集めたが、フォルクスワーゲンが本気で量産化を検討した形跡はほとんどない。
1995年 バルーン・ビートル
ビートルは、南極大陸を含むすべての大陸を制覇した。船外機を取り付けて船に改造された例もいくつかある。1995年に作られたこちらのビートルは、なんと熱気球の構造を採用し、実際にスイスの空を飛んだ。 純粋無垢なビートルを熱気球に変えるには、屋根に大きな穴を開ける必要があった。最高出力35psの1.2Lフラット4エンジンを搭載し、4本の車輪が地面についているときは通常と同じように走る。 重量配分の理由から、燃料タンク(通常はフロントに装備されている)は小型化され、リアのエンジンルームに押し込められた。フォルクスワーゲン・ビートルは陸海空を謳歌した、自動車史、いや人類史に残るクルマだ。
ロナン・グロン(執筆) 林汰久也(翻訳)