純日本チーム「スーパーアグリ」が復活 新カテゴリ「フォーミュラE」とは?
ドレイソン・レーシングにアドバンテージか?
この中で“電気自動車レース”という実績から見ると、ドレイソン・レーシングに若干のアドバンテージがあるでしょうか。同チームはフォーミュラEへの参戦を発表後、6月に車両重量1000kg以下クラスの電気自動車で世界最速記録となる204.185mi/h(約328.6km/h)を樹立しました。この最高速アタックには、ル・マン仕様のプロトタイプマシン「B12/69EV」を使用。このマシンは過去にも、イギリスで開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2012(FoS:Goodwood Festival of Speed)」の名物ヒルクライムでEV部門の新記録を打ち立てています。フォーミュラEはマシンスペックやレギュレーションこそ違いますが、こうしたノウハウは今後のレース運びやセッティング、さらに翌シーズンから認められる独自開発のマシン投入などにも大きく影響してくるでしょう。 このように、フォーミュラEはさまざまな期待が膨らむ新ジャンルのレースとなりますが、観戦者としてひとつ気になるのは“エキゾーストノートのないモータースポーツ”がファンに受け入れられるかです。爆音とともにコーナーを立ち上がり、一瞬で目の前から走り去っていくマシン、そして後から漂ってくるオイルとタイヤの匂い。果たしてフォーミュラEで、モータースポーツ特有の興奮がどこまで得られるのか、そうした部分も今後注目していきたいところです。