センバツ高校野球 後輩へ夢託し巣立ち 常葉大菊川3年「夏の悔しさも思い出」 /静岡
菊川市の常葉大菊川高校で2日、卒業式が開かれた。新型コロナの集団感染で涙をのんだ野球部の3年生たちが、18日開幕の選抜高校野球大会に臨む後輩たちに思いを託し、汗と涙の思い出が詰まった学びやを巣立った。 式には野球部から選手30人、マネジャー2人が出席した。主将を務めた長島颯汰さんは昨夏の県大会4回戦に向かうバスに乗り込んだ矢先、コロナの濃厚接触者に認定されたことを知らされ、涙が止まらなかった。この日は「夏の悔しさも思い出の一つ。石岡諒哉監督らの指導で周りの人に感謝してプレーできるようになった」と胸を張った。 プロ野球・北海道日本ハムファイターズにドラフト4位で入団した投手、安西叶翔(かなと)さんは、卒業式に駆けつけ仲間との再会を喜んだ。「全国トップクラスの投手陣の中で切磋琢磨(せっさたくま)しながら成長できた」と振り返り、後輩たちに「甲子園を楽しんで普段の力が出せれば、おのずと結果はついてくる」とエールを送った。【皆川真仁】