「スマホをパクってるのは絶対にスキマバイトの連中だろ」…150億円の赤字に転落した「ヤマト運輸」で「iPhone窃盗」が頻発している「謎」
「荷物の積み込みが適当で配達に間に合わない」
スキマバイトアプリとは、単発バイトをスマホで探せるサービスだ。いまは若者を中心とした非正規ワーカーたちの間で人気が急拡大している。 その一方で、不慣れなスタッフも多いことから、都内と神奈川県に勤める複数のセールスドライバーから、 「ドライバーが出勤する午前8時までに、荷物の仕分けや積み込みが終わっていないから、すぐに配達に向かえずに『C表』(時間帯不良)を出してしまうことがある」 「荷物の積み込みが適当で、午前中指定の宅急便がトラックの積み込みの一番下から出てきて配達に間に合わないことがある」 「軽い荷物の上に重い荷物を配置するスタッフがいて、『損傷扱い』になった荷物がある」 「荷物の積み込みがマンションごとに統一されておらず、別のトラックに間違えて積まれていたことがある」 などの不満があがっている。 こうしたトラブルの原因として、前出のセールスドライバーは「圧倒的なコミュニケーション不足」と指摘する。 「以前までの早朝仕分けはパートさんがほとんどだったので、ある程度の信頼関係ができていて『トラックの左奥の扉を開けたらこの荷物が出てくるようにしといて』とか『午前中指定に荷物は手前に配置して』など、積み込みのレイアウトを注文できました。 それがスキマバイトのスタッフに入れ替わるようになってからは、初めて会う人ばかりなので気軽にコミュニケーションも取れないし、単発バイトなので『次からはこういう配置にしてね』なんて指示も飛ばせません。以前は営業所メンバーで飲み会を開くと、仕分けのパートさんも交えてみんなで飲んだりしましたが、今はそういう機会もなくなりました」
営業所で「iPhone」の盗難が頻発
さらに取材を進めるうちに、スキマバイトアプリ経由の「早朝仕分け」スタッフが増えてから、営業所内である「商品」の盗難事案が頻発していることが明らかになった。都内でセールスドライバーとして働く男性はこう語る。 「今年の春ごろから、商品としてヤマトが届ける『iPhone』の盗難が増えているという話が営業所内で出回っています。ヤマトの多くのエリアではアップルと法人契約を結んでいて、毎日のようにユーザーに届ける新品のiPhoneが送られてくるんです。 営業所に送られてくる時は、iPhoneの箱をもうひとつ大きな段ボールで包んだ状態でくるのですが、あのサイズ感だし、アップルの場合は伝票も特殊なので、誰が見てもすぐにiPhoneだと分かる。 早朝仕分けがパートさんからスキマバイトに切り替わってから盗難事案が発生するようになったので、同僚たちは『絶対にパクってるのスキマバイトの連中だろ』と疑いの目を向けられてますよ」 別の営業所に勤める複数のセールスドライバーも「iPhoneの盗難事案が頻発している」と口を揃える。もちろんその原因は判明していないが、神奈川県内の営業所に勤める男性は「ここ数ヵ月のうちにiPhoneのみ厳重に保管されるようになりました」と言う。 「ウチの所長から『盗難事案が多いからiPhoneはVIP扱いでやれ』とお達しがきたんです。VIP扱いだと、仕分けを経由せずにドライバーがトラックに積み込まなくてはいけないので大変だし、単発バイトと言えども、同じ職場で働く人たちを疑うのもしんどい。 それでも、スキマバイトを雇うのならどうして退勤するときに荷物検査しないのかな? と思いますけどね。だから色んなエリアでiPhoneの盗難事案が頻発しているのは、対策を怠っている本社にも責任があるんじゃないのかなと思ってしまいます」
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