元嶋佑弥(No.88 VENTENY Lamborghini GT3)「今年は何もしなくても、ある程度クルマが速く走ってくれる」 | SUPER GT 2024 第8戦 モビリティリゾートもてぎ【SUPER GTあの瞬間】
「あのとき、何があったの?」__ レースウィークの出来事、ドライバーに話してもらいたいと思いませんか? タフなレースを終えたドライバーに改めて話を聞く「SUPER GT あの瞬間」。2024年シーズンもレースの舞台裏に着目し、ドライバーの気持ちをコラムでお伝えします! 元嶋佑弥「今年は何もしなくても、ある程度クルマが速く走ってくれる」
昨シーズン最終戦のもてぎで、小暮卓史選手とのコンビでSUPER GTのGT300クラス初優勝を遂げた元嶋佑弥選手。今シーズンはさらにパフォーマンスアップを果たし、第2戦富士、第7戦オートポリス、そして今回のもてぎと3勝をマークし、終盤になってチャンピオン争いへと本格参戦することになった。相性がいいもてぎで2連勝し、上昇気流に乗って迎える最終戦の鈴鹿にどう挑むのか。元嶋選手に話を訊く。
── 昨年のもてぎ戦に続き、今年ももてぎで優勝。17位からスタートと、昨年とは条件が大きく異なりましたが勝利しました。どんな戦いでしたか。
元嶋佑弥(以下、元嶋):表面上だけ見れば、昨年のグリッド(予選2位)とは大きく違ったのですが、個人的にはそのことよりやっぱりチャンピオンシップのほうに意識がいってました。“このままじゃマズい”と思ったし、スタート前も、65号車(LEON PYRAMID AMG)の前でゴールしないことには絶対に(タイトル争いに)生き残れないから、と思っていました。とにかく、必死に65号車を徹底的にマークしてレースをしました。なので、スタート後はかなりアグレッシブにオーバーテイクしていってたと思うんですが、そんなことよりも、見ていたのはずっと65号車だったという感じです。
── 午前中の公式練習では5回も赤旗中断がありました。クルマを仕上げていく作業としては、どのような影響がありましたか?
元嶋:正直、ドライ用のクルマを仕上げる作業はもうまったくできなくて。朝のウォームアップ(公式練習)で走った段階で、小暮(卓史)さんとふたりで、『結構、クルマはオーバーステアだね。どうする?』という話になりました。ただ、そういうときの僕らは、リヤタイヤ2輪を交換すると(クルマのバランスが)ちょうど良くなる傾向にあるので、もうここからなにかセットを変えるより、このまま行こうということになりました。なので、セットアップとかはまったくと言っていいほど今回はしていません。逆に、今年は何もしなくても、ある程度クルマが速く走ってくれるので、その点はあまり心配はしてなかったんです。