フォンセカはなぜ解任?通告直前のたった1人の会見に伊解説陣はミラン経営陣を疑問視「考えられない」コンセイソン新体制は? | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】ミランは日本時間30日、クラウディオ・ラニエリ率いるローマと1-1と引き分け、試合終了後にパウロ・フォンセカ監督の解任が報じられた。 【動画】ミラン×ローマ | ハイライト
昨シーズン限りで5シーズンにわたるステファノ・ピオリ体制が幕を閉じ、今シーズンはポルトガル人指揮官パウロ・フォンセカの下で再出発したミラン。だが主力のラファエウ・レオンやテオ・エルナンデスらの振る舞いが問題視されて物議を醸したほか、成績も振るわず、上位争いで大きく後れを取っていた。 そんな中、ミランは日本時間30日、クラウディオ・ラニエリ率いるローマとセリエA第18節で対戦したが、ホームで1-1と引き分け、首位アタランタやナポリと14ポイント差となる27ポイント(消化試合は1試合少ない)の8位で年内最終戦を終えた。 指揮官のフォンセカは、試合途中で抗議により退席処分となった末、試合終了後には解任の可能性が囁かれた。その後、ポルトガル人指揮官は『Sky Sport』のインタビューにおいて、「経営陣と話をしたが本当だ。私はミランをクビになった。これが人生というものだ。自分はここでできる限り全力を尽くしたので、穏やかな気持ちだ」と語り、解任の通告を受けたことを明かした。
フォンセカはなぜ解任?
そんな中、ローマ戦終了直後には、『DAZN(ダゾーン)イタリア』の番組「Dazn Serie A Show」においても、ミラン指揮官解任を巡って議論が行われた。 セリエA17試合を消化した段階での勝ち点は「27」。ピオリ指揮下の昨シーズンと比較すると、その差は「6」と大差はない。解任の理由は、ピッチ上の成績か、それともチームマネージメントの問題かを問われると、元インテル指揮官のアンドレア・ストラマッチョーニ氏が見解を示した。 「チームマネージメントの問題が解任へとつながるのだと考える。クラブはフォンセカを選び、彼を支えていたとは思うが、いま、彼を解任したのなら我慢強かったとは思えない。新監督が12月に解任された時、その責任は、監督1人のものではない。当然、クラブや経営陣、それから選手たちの責任もあるだろう」 「フォンセカは現代的で積極的なカルチョを目指していた。素晴らしい試合も披露していた。イタリア最強のインテルやヨーロッパ最強のレアル・マドリードを相手にあのような試合をしたのなら、チームの価値はあるということだ。つまり問題はチームマネージメントと言える」 「ミランのレギュラー11人で構成されたチームは強いというのが私の考えだ。プレースタイルや監督、システムなど他の要素もあるが、選手個人の実力を踏まえると、インテルの次に強い。ミラノダービーやマドリードでのレアル・マドリード戦におけるパフォーマンスは、このチームのポテンシャルの最大値を示したものと言えるだろう」 ユヴェントスOBのチーロ・フェラーラ氏も、ミランのロッカールーム内の事情に目を向けた。 「おそらく試合やリーグ戦に臨むのに理想的な環境ではない。ミランの成績もこれで説明できるのかもしれない。ミランの内部には、数多くの小さな細部や背景があるだろう。穏やかな環境ではないことは確かだ。穏やか環境ではないことの裏には複数の要因があるだろう」
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