日本気象協会 2025年春の花粉飛散予測 第1報 猛暑の影響で例年の2倍以上も
今日26日、日本気象協会は「2025年春の花粉飛散予測 第1報」を発表しました。今年の夏の猛暑が影響し、2025年春の花粉の飛散量は広い範囲で例年より多くなるでしょう。また、前シーズン比では、九州から近畿、東北南部で特に多く、2倍から8倍になる所もある見込みです。
2025年春の花粉飛散傾向
花粉の飛散量は、前年春の飛散量が少ないと増え、多いと減少する傾向があります。2024年春の花粉飛散量は、九州から近畿と、北陸から東北南部では例年を下回り、関東甲信も例年並みか少ない傾向でした。一方、東海と東北北部や北海道は、例年を上回りました。 また、花粉の飛散量は前年夏の気象条件も大きく影響します。気温が高く、日照時間の多い夏は、花芽が多く形成され、翌春の飛散量は多くなる傾向があります。今年の夏は猛暑となり、花芽の形成に好条件な「高温・多照」という気象条件が、九州から北海道まで、ほぼ揃ったと考えられます。 このため2025年春の花粉飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べて、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で多く、四国・中国・近畿は非常に多い所もあるでしょう。東北北部は2024年春の飛散量が非常に多かったことと、夏に日照時間が少ない時期があったことが影響し、例年より少ない見込みです。 2025年春の花粉飛散量は、前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿と、東北南部は非常に多く、北陸と関東甲信も多い傾向です。東海も前シーズン並みか多くなりますが、東北北部と北海道は少ないでしょう。九州から近畿と、東北南部などでは、今年の春の飛散量が少なかったことが影響し、2025年春の飛散量は大幅に増加する見込みです。花粉症のかたは、万全な対策を行ってください。
予測の根拠 2024年春の花粉飛散量
日本気象協会が観測した大阪市と千代田区(東京)の過去10年の花粉飛散量の推移に、2025年の予測を加えたグラフを示します。大阪市は、花粉が多く飛散した翌年は減少し、飛散が少なかった翌年は増加する傾向が顕著なことがわかります。