【パリ五輪】20km競歩・池田向希が金メダルへ虎視眈々 マラソンは難コース攻略で入賞目指す/みどころ男女ロード編
いよいよ開幕したパリ五輪。陸上競技は8月1日から11日の日程で行われる。日本代表のユニフォームをまとうことができる総勢55名の精鋭たち。注目選手たちを紹介していく。 北口榛花が初のメダルに挑戦!田中希実は2種目入賞狙う 100mH福部、走幅跳・秦にも注目/パリ五輪みどころ【女子編】
陸上最初の種目で池田向希が世界一に挑戦
今や日本陸上界を牽引する存在となった競歩。男子20kmは“世界一熾烈”ともいわれる選考会を勝ち抜いた布陣で挑む。 前回の東京五輪で銀メダルを手にした池田向希(旭化成)には2大会連続のメダル、そして日本競歩陣として初の金メダルの期待が膨らんでいる。 池田は昨年の世界選手権ではまさかの15位と苦杯をなめたものの、今年2月の日本選手権で1時間16分51秒の世界歴代3位のタイムで優勝。持ちタイムでは現役選手中最速選手となった。 昨年の反省を生かし、今季はスタミナを鍛えてから、スピードを磨いてきたという。これまでの世界大会では世界選手権2連覇の山西利和(愛知製鋼)がレースを支配し、池田はそれについていくケースも多かったが、今年の日本選手権では自らハイペースをつくり、1km3分50秒を刻みながら好記録につなげることができた。 選考会で敗れた山西が出場しない今大会では、海外勢のマークや審判員の審査が一層きつくなることも予想される。それでも、「ペストな状態でスタートラインに立つ。その上で判断ミスをしなければ、メダルにも近づけるし、良い色のメダルに変わっていく」と自信を深めている。 自ら主導権を握りハイペースで進むのか、集団で控えてここぞという場面で仕掛けるのか、池田の動向がレースを大きく左右するだろう。 また、濱西諒(サンベルクス)と古賀友太(大塚製薬)は初の五輪。先頭集団のなかで着実に歩を進めていけば、入賞、さらにはメダルの可能性も高まっていくだろう。 男子20km競歩は8月1日14時30分(日本時間)。陸上競技最初の種目として行われる。幸先良いスタートを切れれば、日本陸上チーム全体が盛り上がる。 男子に続いて行われる女子20km競歩には藤井菜々子(エディオン)が出場。22年オレゴン世界選手権では暑さのなか6位入賞を果たした。厚底シューズにも適応を見せ、スピード強化にも自信をのぞかせる。入賞となれば日本勢では12年ぶりとなる。 今大会から初採用の男女混合リレーは層の厚い日本の総合力が生かせる種目となりそうだ。日本からは2組がエントリーし、川野将虎(旭化成)と岡田久美子(富士通)、髙橋和生(ADワークスグループ)と柳井綾音(立命大)のコンビがメダルを目指す。 レースは男子、女子、男子、女子の順に約10kmずつ、計42.195kmをリレー形式で実施。国際大会でこの種目が行われたのは4月の世界競歩チーム選手権のみということもあり、未知数な部分も多い。スペイン、中国、イタリアといった強豪国との競り合いが展開されるだろう。