米俳優デミ・ムーアさん、ゴールデングローブ賞を初受賞 主演女優賞
(CNN) 米テレビ・映画界の最優秀作を決めるゴールデングローブ賞の授賞式が5日行われ、米俳優のデミ・ムーアさん(62)が「The Substance(原題)」での演技で、ミュージカル・コメディー部門の主演女優賞に輝いた。ムーアさんがゴールデングローブ賞を受賞するのは初めて。 【映像】デミ・ムーア、ゴールデングローブ賞で初受賞 ムーアさんはステージに立ち、「本当に予想していなかった。今はただ驚いている」「45年以上もこの仕事をしてきたが、俳優として何かを受賞するのは初めてで、とても恐縮し、感謝している」と語った。 ムーアさんは、約30年前に映画プロデューサーから「ポップコーン女優」と呼ばれたときのやりとりを振り返り、受賞について「当時の私は、これは自分に許されるものではないと決めつけていた」と語った。そしてその考えが徐々に自身をむしばみ、数年前にはやるべきことをやり切ったかもしれないと思うようになったという。 ムーアさんが同作の脚本を目にしたのは、人生の「そうしたどん底」にいるときだった。 「(そのとき)『The Substance』という魔法のような、大胆で、勇気ある、型破りで、まったく理性を失った脚本が私のデスクにやって来た。そして宇宙が私に告げた、あなたはまだ終わっていないと」(ムーアさん) 同作はフェミニズムの視点で、若さを盲目的に追い求めることの落とし穴について警鐘を鳴らす筋書き。フランスのコラリー・ファルジャ氏が脚本と監督を務めた。 ムーアさんはこの映画が伝えているメッセージについて次のように語った。「私たちが自分は十分に賢くない、十分に美しくない、十分にやせていない、十分に成功していない、あるいは基本的に十分ではないと思う瞬間に、ある女性が私にこう言った。『知っておいて。あなたが十分になることはないけれど、物差しを下ろせば、自分の価値を知ることができる』」