タンス預金「古いお札は使えない」はウソ!元銀行員が解説【7月3日から新紙幣】
破れたり汚れたりした紙幣は交換が可能
アルミニウムや銅でできている硬貨と違い、紙で作られている紙幣は破れたり汚れたりすることも珍しくありません。 日本銀行によると、紙幣の寿命は長くても5年程度とされていることからも、紙幣は傷みやすいことが分かります。 長く現金で保管していたタンス預金を確認すると、「シミがついて汚れてしまった」、「湿気でボロボロになってしまった」ということもあるでしょう。 汚損、破損してしまった紙幣は、日本銀行の本支店で交換してもらうことができます。 交換が可能となる条件は下記の通りです。 ・券面の3分の2以上が残存するもの ・券面の5分の2以上3分の2未満が残存するもの たとえば、「紙幣を誤って破ってしまった」という場合でも、上記の面積が残っていれば新しい紙幣へと交換してもらえます。 交換を依頼する際は、事前に来店の予約をしたうえで現金を持ち込みましょう。 ●日本銀行以外の金融機関でも対応可能 汚れたり破れたりした紙幣の交換は、日本銀行以外の金融機関でも対応してもらえることがあります。 「近くに日本銀行の本支店がない」という場合は、いつも利用している金融機関の窓口で相談してみるとよいでしょう。 ただし、紙幣の状態によっては日本銀行による鑑定が必要となるケースもあります。 その場合は、交換に日数がかかりますのであらかじめ留意しておきましょう。
「古いお札が使えなくなった」という詐欺に注意
新紙幣の発行に伴い、関連した詐欺行為が全国で多発しています。 中でも「旧紙幣が使えなくなるので、新紙幣と交換する」といって現金をだまし取ろうとする行為が多いようです。 お金にまつわる詐欺行為と聞くと、「高齢者を中心に狙われる」というイメージがあるかもしれません。 しかし、新紙幣に関する詐欺については若者世代も注意が必要です。 新紙幣への切り替えを初めて経験する若者は、「旧紙幣が使えなくなる」と聞くとそのまま信じてしまうことも想定されます。 大切な資産を守るためには、家族や友人間で「新紙幣に関連した詐欺が増えているみたいだよ」と注意喚起をするようにしましょう。