タンス預金「古いお札は使えない」はウソ!元銀行員が解説【7月3日から新紙幣】
2024年7月3日から新紙幣の発行がスタートしました。 新紙幣は金融機関の窓口やATMを通じて流通され、今後印刷量が増えるとともに私たちが手にする機会も増えることが想定されます。 ◆【新しいお札の見本】もう手に入った?7月3日スタートの新紙幣「見本」 新紙幣の流通は楽しみが感じられる一方、古い紙幣の取り扱いも気になるポイントです。 中には「古いお札のタンス預金がある」という人もいるかもしれません。 本記事では、新札発行後の古い紙幣の取り扱いについて解説します。 記事の後半では、紙幣が破損していた場合の取り扱いについても紹介しますので、タンス預金の整理をするときの参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
昔の紙幣は今でも使える
紙幣はおよそ20年ごとに改刷が行われますが、新しい紙幣が発行された後も古い紙幣の効力が失われることはありません。 紙幣は「日本銀行法」によって「無制限に通用する」と定められており、法的に特別な措置が取られない限りは引き続き紙幣として使用することが可能です。 すでに発行が停止されている紙幣でも、現在も引き続き使える紙幣は全部で21種類あります。 直近まで発行されていた福沢諭吉の一万円札や、樋口一葉の五千円札だけでなく、明治時代に発行が開始された一円札なども変わらず紙幣としての効力を持っています。 ●古い紙幣のタンス預金を見つけたらどうすべき? 自宅の整理をしていると、古い紙幣のタンス預金を見つけることもあるかもしれません。 筆者は銀行員として窓口業務に携わった経験がありますが、「聖徳太子の一万円札が出てきた」と窓口に持ってこられる方も多くいらっしゃいました。 古い紙幣であっても現在も利用できますので、慌てて銀行へ両替などに行く必要はありません。 ただし、自宅に現金を保管することは、防犯上の観点からはできるだけ避けた方がよいといえます。 災害・火災などで失ってしまうリスクも軽視できません。 少しの金額であればリスクは少ないかもしれませんが、タンス預金の金額によっては預金へ預け入れることを検討してみましょう。