「青春18きっぷ」大ブーイング やっぱり、新ルールは改悪か 利用者の本音とJRの狙い
JRグループは2024年11月26日に「青春18きっぷ」の冬版を発売する。販売終了は3日間用が2025年1月6日で、5日間用が2025年1月8日。利用期間はどちらも2024年12月10日から2025年1月10日まで。冬休みの小さな旅や帰省で使っている人にとって、普通列車専用とはいえ、長距離を安く移動できてありがたい切符だ。 【画像】「青春18きっぷ」批判の声が殺到! 新旧デザインの違いは? 「きっぷが使える日」夏と冬を比較 しかし、今回からルールが大きく変わった。過去に利用したことがある人は、昨年までのような使い方はできない。 ・「バラ使い」ができなくなった。 前回までは「5回」利用できた。つまり利用期間中の「任意の5日」を選べた。例えば、12月14日に1回分で日帰り、21~22日に2回分で往復、27日に故郷へ帰省して、1月6日に帰ってくる、といった具合だ。今回からこの使い方はできない。5日間連続使用、3日間連続使用の2種類になって、1日単位のバラ使いはできない。 バラ使いができないから「2名以上が同一行程で使用」もできない。「2名が1回分ずつ使って1日利用して合計2回分を消費し、残り3回分を1人で使う」もダメだ。切符を買った本人が、5日間連続、または3日間連続で使える。5日間連続用が1万2050円で前回までと同額。新たに設定された3日間連続用が1万円だ。
利用者にとって便利な面も
・自動改札機を利用できる 自動改札を使えるようになって利用者は便利になった。 前回までは、有人改札で日付印を押してもらってから利用していた。あるいは最初に乗った列車の車掌に見せて日付印を押してもらう。自動改札を通れないので、大きな駅では必ず有人改札を通る必要がある。駅によっては複数の改札口があっても有人改札が1カ所だけで、北口から外に出たいのに南口しか使えないなどの不便があった。また有人改札の稼働時間は日中に限られており、始発から乗る場合に日付印がもらえない。 ・その他の変更 青函トンネルは普通列車が走らないから青春18きっぷは使えない。ただし別売りの「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」を使うと、北海道新幹線の普通車の空席を片道1回だけ利用できる。さらに道南いさりび鉄道の木古内~五稜郭間を通過利用できる。これでJR東日本区間とJR北海道区間がつながる。その区間が従来の「奥津軽いまべつ~木古内」から「新青森~木古内」に拡大された。ただし料金は区間延長に応じて2490円から4500円に値上げされた。 乗車日が翌日にまたがる列車は、前回までは「0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効、東京・大阪の電車特定区間は終電車まで」だった。今回から「最終列車まで有効」に統一された。ただし、大晦日などの終夜運転では通常ダイヤの最終列車までだ。 JRホテルグループの加盟ホテルの宿泊割引が廃止された。ここにも意味があるけれども、これは後述する。