子育てマンガのアイデアは「保育園の連絡帳から」 テレ東局員で漫画家・真船佳奈が“育児”を描く理由
私は自分の失敗もみんなに笑ってもらうことが一番昇華できるんです。「こんなことあったよね」ってみんなで笑い飛ばすためにも漫画を描いている気がします。だから子育てのこともなるべく面白く伝えたいんです。ネタ帳にもなっている保育園の連絡帳も、「この話、ぜったい保育士さんにウケるぞ!」と思って子どものエピソードを書いています(笑)。 ■お互いの好きをリスペクトしていたい ――一方で、ご主人に対して不満を爆発させるシーンもありますね。 復職後、漫画を全然描けなかった時期が続いてしまったとき、夫は仕事が忙しいし、私も育児と仕事で忙しくて、衝突をしてしまいました。子どもが産まれると女性のほうがいろいろなことに制約があって、「自分だけが我慢している」と感じてしまい爆発してしまう……という夫婦も少なくないのでは。 復職後も「やっぱり私だけがやりたいことも仕事もセーブしてるじゃん……」と、不満だったんですが、あるとき、これは夫に対して怒っているのか、夫の会社に対して怒っているのかを考えてみたんですよ。そうして、因数分解すると、だいたい会社や社会の構造に怒っていることが多いと気づきました。 夫も、自分が怒られてもしょうがないことをぶつけられるから、「俺は一生懸命仕事をしてるだけじゃん」と言いたくなるわけです。そんな不毛な話し合いを何度も繰り返したので、怒りを相手にぶつけるんじゃなくて、冷静に話し合いをしながら、なんとか落としどころを見つけ、現在は私もあまりストレスなく人生を楽しむことができています。 夫も好きなことをしている私を応援してくれているし、私も夫が好きなことをしている姿が好きなので、そこをリスペクトしていかないと、と思っています。 ――お子さんはこれから小学校入学、思春期と変化していきますが、少し先のことを考えて、楽しみなことはありますか? 夫婦で1つだけ話し合っているのが、「子どもが自分で好きなことを見つけて、好きなことに対して歩んでいける力をつけるまでは、親として手助けしてあげようね」ということ。