仮想通貨交換大手バイナンス、国際戦略拠点の設置場所未定=CEO
Federico Maccioni [アブダビ 9日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)交換最大手バイナンスのリチャード・テン最高経営責任者(CEO)は9日、国際的な戦略拠点をどこに置くかまだ決めていないと述べた。アブダビで開かれた金融関連のイベントに出席の傍らロイターのインタビューに応じた。 国際戦略拠点の設置場所について「引き続き非常に熱心に取り組んでいる。多くのさまざまな課題が複雑に絡み合っており、とても込み入った問題だ」と指摘。設置場所を決める上では従業員を集める力や税法が大きな材料になるとの見方を示した。まだいくつかの国と「突っ込んだ話し合い」をしている状態だとしたが、国名は明かさなかった。 バイナンスのウェブサイトによると、これまでに全世界で取得した事業免許・事業登録は20件に達し、今年に入ってアブダビの仮想通貨規制当局からも得ている。 バイナンスは創業者であるチャンポン・ジャオ前CEOがマネーロンダリング(資金洗浄)防止法に違反した罪で有罪判決を受けた。そのため今年になって初めて取締役会を立ち上げるなど経営の透明性の改善を進めており、国際戦略拠点の設置場所の決定はこうした取り組みの一環と目されている。 テン氏は「バイナンスは創業者主導、CEO主導の会社から取締役会主導の会社に生まれ変わった」と説明。ジャオ前CEOについては、株主としての権利は全て保有していると述べた。