藤原彰子役も話題! 見上 愛、23歳女子。「自分はかなりオタク気質だと思います」
「ビジュアルを完璧に作ってもらったら、すっと役に入れました」(見上)
樋口 見上さんは23歳、大学卒業後に高校生の役を演じるのは、なかなか大変ではないかと思ったのですが? 見上 撮影前に、制服のフィッティングをしているときは緊張していました。でもメイクさんと相談して、ビジュアルを完璧に作ってもらったらすっと役に入れたんです。「唯千花って、親から美容院代をもらっても1000円カットで済ませたり、自分で切ったりして、残った分は食費とかに当てるよね」という話になり、そういう感じの髪型と、メイクもかなりナチュラルにつくってもらいました。 樋口 唯千花が次第に惹かれていく同級生の真木陵悟を演じた宮世琉弥くんは、見上さんと実際は3歳くらい違いますよね。年下の男の子と演技をしてみてどうでしたか? 見上 撮影の時、宮世くんは確かまだ10代で私よりずっと高校生に近い年齢で。彼と演技する中で高校生の“フレッシュさ”みたいなものを思い出しました。照れて強い言い方をしちゃう、みたいな不器用さって大人になるにつれてなくなりつつあったけど、もっと感情を隠すのが下手くそでもいいんだなって。
「その役の一番の理解者になれるかどうかをすごく大事にしてます」(見上)
樋口 撮影で特に印象に残っていることや、大変だったことはありますか? 見上 たくさんあったんですが、なかでも7カ月という撮影期間は経験したことがなく、途中で他の作品の撮影もあったので、集中力を途切れさせないようにするのが大変でした。自分の中の新しい挑戦にもなったと思います。 樋口 7カ月ですか! 見上さんは売れっ子だから一作品だけに絞るわけにはいかないし、大河ドラマにも出演して、世に発表されてない作品も制作する中で、この撮影も続けていたわけですね。違う役からまた戻って唯千花を演じるとなると、脳を合わせるのが難しそうです。 見上 そうですね。でも唯千花を長く演じていくうち、撮影の後半にはすんなり役に戻れるようになっていましたね。 樋口 それって見上さん自身、中高6年間女子校だったから唯千花に戻りやすかったのでしょうか。 見上 唯千花と自分の中高生活はまったく違うので、中高時代に戻る感覚というよりは役に戻る感覚だと思います。 樋口 全然別ですか。 役を演じるうえでは、自分が培ってきたものに似た部分を探すというより、その作品、そのシチュエーションごとにはまっていくって感じですか? 見上 そうですね。役に共感できるかではなく、その役の一番の理解者になれるかどうかをすごく大事にしてます。まだ20年ちょっとしか生きてなくて、自分1人の人生しか生きてないから、共感っていう基準で見てしまうとほとんどが共感できないことになってしまう。それだと演じられる幅が狭まってしまうから、共感できないけど理解はできるって感覚がベストかなと思ってます。