「レーシングスペックなのに、公道ストリートもOK」超軽量ボディに510馬力を詰め込んだ究極の「ポルシェ911 GT3」登場
尖ったフォルムで周囲を睥睨する「ヴァイザッハパッケージ」
911 GT3と言えば、リアエンジンカバー上に鎮座する固定式大型ウイングが代名詞的存在だが、角度のついたサイドプレートを備えるリアウイングを採用し、強力なダウンフォースと緻密なエアロダイナミクスを実現している。 同様にフロントディフューザーの輪郭変更、スポイラーリップの形状改良、アンダーボディのフィンの改良もダウンフォースに寄与しエアフローを最適化(両パッケージに共通)した。 リアアクスルのアンチロールバー/カップリングロッド/シアパネルは、ルーフ/リアウイングのサイドプレート/エクステリアミラートップシェル/ミラートライアングル/フロントエリアのエアブレードと同様にCFRP製を装備。 インテリアでは、レザーとRace-Texのトリムがレーシーな視覚効果を与え、ダッシュボード上面は初めて反射防止のRace-Texで覆わた。軽量化のためCFRP製ドアハンドルと収納ネットを施すインテリアドアパネル、さらにオプションでCFRP製ロールケージやマグネシウム軽量鍛造ホイールも用意されている。 ◆ストリートよりもサーキットユースを優先したアグレッシブなエクステリアがヴァイザッハパッケージの特徴。強力なダウンフォースを生む大型リアウイングは視覚効果も絶大で、911シリーズきっての戦闘的ファルムが印象的だ。 ◆新型911 GT3では可倒式バックレストとCFRP製シートシェルを備えた新しい軽量スポーツバケットシートをオプション設定。シートには胸部エアバッグを内蔵し、電動式高さ調節/手動式前後調節/3段階のシートヒーターもオプションで選択可能。ロールバーはオプション設定となり、ポルシェ デザイン製の専用クロノグラフはオーナーのみ購入できる逸品だ。
初めてリアシートシステムを用意した「ツーリングパッケージ」
パッと見はおとなしめなツーリングパッケージは、“羊の皮を被った狼”として屈指の人気を誇るが、今回始めてリアウイングを装着した通常のGT3と同時に登場した。 1973年の911 カレラ RS 2.7の装備バージョンまでさかのぼる伝統的ネーミングの「ツーリングパッケージ」は、2017年からは911 GT3の仕様として復活。新型911 GT3 ツーリングパッケージでは、リアリッドグリルに「911 GT3 touring」のロゴを配する。 時代を超越して愛される911シリーズのエレガントなライン、ティアオフエッジを備えた伸長式リアスポイラー、ガーニーフラップ、アンダーボディに適応されたフィンデザインなど、いずれも高度なエアロダイナミクスバランスに寄与している。 インテリアでは上質なレザーインテリアがクラシックでスポーティーな雰囲気を演出し、911 GT3 ツーリングパッケージとしては初めてリアシートシステムがオプション設定され、これにより日常使用可能なスポーツカーとしての性能を大幅に向上。ツーリングの名にふさわしいドライビングプレジャーをドライバーに提供する。 ◆リアウイングは固定式ではなく伸長式となるツーリングパッケージ。ボディに収納されている際には911シリーズのスポーティでありながらエレガントなアピアランスを披露し、911 GT3がもつ「ストリート走行可能なレーシングカー」の性格をもっとも強く感じさせる。 ◆上質なレザーインテリアが「ツーリング」の名にふさわしいインテリア。さらにストリート指向を高めるなら、スポーツバケットシートに代えてアダプティブスポーツシートプラス(電動18way調整機能付)を選択することも可能だ。 ◆トランスミッションは7速PDKと6速マニュアルから選択可能。最終減速比はPDKとMTのどちらも先代モデルより8%短縮している。リアシートシステムはちょっとした荷物置き場に使え、911 GT3によるロングドライブやお泊りツーリングでは大きな効力を発揮するだろう。 ■車両価格 ・ポルシェ 911 GT3 2814万円 ・ポルシェ 911 GT3 ツーリングパッケージ 2814万円
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