スペイン語圏からの移民の影響大? ラテン音楽が席巻した“2024年アメリカ音楽シーン”を考察
ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみがパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組「NY Future Lab」(毎週水曜日18:40~18:55)。ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみが、ニューヨークZ世代の若者たちと一緒に、日本も含め激動する世界をみんなで見つめ、話し合います。社会、文化、政治、トレンド、そしてダイバーシティからキャンセルカルチャーまで、気になるトピック満載でお届けします。 今回のテーマは「ヒットの鍵はスペイン語? ニューヨークのZ世代が2024年の音楽シーンを振り返る」。「NY Future Lab」に所属するアメリカZ世代が、2024年にヒットした楽曲の傾向について意見交換しました。
◆2024年にもっともストリーミングで再生されたアーティストは?
今回は、Spotifyが毎年年末に発表する「世界でもっともストリーミングされたアーティスト」のプレイリストを振り返りました。10位から1位は以下のような結果となりました。 1.Taylor Swift 2.The Weeknd 3.Bad Bunny 4.Drake 5.Billie Eilish 6.Travis Scott 7.Peso Pluma 8.Kanye West(Ye) 9.Ariana Grande 10.Feid ランキングの結果にZ世代のラボメンバーたちは納得しているのでしょうか? 率直な意見を聞いてみましょう。 ノエ:僕だけかもしれないけど、今年のグローバルチャートってひどくない? なんだかつまらないよね。 ミクア:上位半分は妥当だと私は思うけどね。ちょっとクレイジーなのは、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)が入っていることかな。彼って今年は何もリリースしていないよね? メアリー:彼って「The Idol / ジ・アイドル)」という奇妙なドラマに出ていたよね。それって2023年だったっけ? ミクア:Weekndってものすごい人気なんだよ。私も大学に入るまでは気づかなかったけど、周りはみんな彼の音楽を聴いている。 メアリー:知ってるよ。私って人生で5回しかコンサートに行っていないんだけど、Weekndはその1つだった。なぜ行ったかって? 普通に音楽が好きな友達に誘われたからだよ。 あと、みんなの声を拾うと、Drake(ドレイク)がチャートに入っているのになぜKendrick Lamar(ケンドリック・ラマ―)が入っていないんだってこと。だって2人のケンカってすごかったじゃない。 ノエ:でもさ、Drakeってもう終わってない? メアリー:そうなんだけどさ、一般人はいまだにDrakeを聴いているんだよ。あと、Kendrickはニューアルバム『GNX』をリリースしたばかりだから、それはカウントされなかったのかもね。 ミクア:Kanye West(カニエ・ウェスト)が入っているのも変じゃない? 訳がわからないよ。 メアリー:ああ、もうひとつみんなが言っていることがある。このリストに載っている人たちの多くがカーダシアン一家と関わっているんだよね。Bad Bunny(バッド・バニー)、Travis Scott(トラヴィス・スコット)、Kanye Westとかさ。 ラボメンバーたちはTaylor Swift(テイラー・スウィフト)やBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)のランクインに理解を示すなか、The WeekndやDrake、Kanye Westには納得できないと難色を示しました。 さらに、カーダシアンファミリーと関係が深いアーティストが3名も選出されていることに疑いの目を向けています。Z世代専門家のシェリーは「本当にストリーミングの数で選ばれているのかという疑問まで出ていましたが、こういったスーパーセレブの派手な交流が、みんなの興味を掻き立てるのではないでしょうか」と説明しました。