「結婚に対する思いが現実的に」岡田将生×高畑充希が夫婦役を演じた初共演ドラマ『1122』インタビューで明かしていた思い
どうしてこれほど傷ついているのだろう
一子が女性用風俗を利用していることを知った二也は激しいショックを受けます。「自分も婚外恋愛をしているのに、どうしてこれほど傷ついているのだろう」と自問自答しているシーンが印象的でした。岡田さんは演技をする上でこのときの二也の気持ちをどのように理解されていましたか。 岡田―今泉監督とも話をしましたが、この二也の矛盾には答えがないんですね。だから、「同じことをお互いにやっているはずなのに、どうして許せないんだ」という、答えが明確にならない問いを、頭の中でぐるぐると回しながらお芝居をしていました。 その許せない気持ちというのは岡田さん個人としても理解できるものですか。 岡田―いや、それが怖いんだよな……許せないかもな。ひどいでしょう(笑) 高畑―でも、許せない気持ちも分かるけどね。 岡田―優柔不断なはっきりしない部分も二也の魅力的なところではあるので、悩み続けているんだと思います。二也のキャラクターがもう少し違ったら、監督に叫ぶシーンを入れてほしいとお願いしたかったぐらい、自分自身でも整理がつきませんでした。
全員に共感できる
高畑さんは二也の割り切れない感じをどのようにご覧になっていましたか。 高畑―私は全然ひどいと思いませんでした。二也の婚外恋愛はちょっと行き過ぎてしまう部分もあったけれど、夫婦同意のもとで決めていたものでした。だけど、一子の女性用風俗通いは二也に隠れてやっていたものだったので、そこにモヤモヤする二也の気持ちは理解できるものだと思います。 二也の矛盾に対して、私は原作を読んでいた当時からひどいなとは思わなくて、「そりゃ、そうだよな」と。登場人物全員が「それはさすがにないよ」という行動をしていないからこそ、面白い漫画になっていると思っていました。全員が「気持ちは分からなくはない」という選択をし続けた結果、大変なことになってしまっている。全員に共感できるというのが、このドラマの魅力でもあると思います。