大学受験目前、予備校破産 新宿のニチガク、投資重荷
東京・新宿で大学受験予備校「ニチガク」を経営する日本学力振興会(東京都新宿区)が近く破産申し立てを東京地裁に行うことが6日、分かった。代理人弁護士によると、生徒数減少が止まらない中、パソコンの導入や自習室の整備に多額の投資をしたのが重荷となり資金難に陥った。18、19両日の大学入学共通テストを目前に控え、生徒らに動揺が広がった。 【写真】退学希望者が続出「幻滅大学」の酷すぎる実態 コロナで浮き彫りになった格差 20年
校舎があるビルの入り口には「債務の支払いに窮する状態になった」などとする4日付の案内文が掲示されていた。6日は教材や文房具を持ち帰るために訪れる生徒や保護者が目立ち、東京都町田市の高校3年の男子生徒は「授業には満足していた。先月30日に来た時は破産の雰囲気は全くなくて、いきなり閉じた」と話した。共通テストに向けて自宅などで勉強を続けるという。 負債総額は1億円弱の見込み。債権者は約150人で、大半は授業料を納めた生徒側や勤務している講師という。日本学力振興会は1983年に設立され、「新宿で40年の歴史ある指導」をうたっていた。