伝説のモデル・山口小夜子の美容論「日本人は目が細いのが欠点と思いがちだけれど、それは欠点ではなく特徴だと思うのです」【前編】
洗髪は毎日あるいは1日おき。お湯の温度は“人肌”で
シャンプーは、毎日あるいは一日おきに。時間は朝のこともあれば、夜のことも。まちまちです。ただ、夜洗ってそのまま眠るとくせがついて翌朝がたいへんなので、朝のほうが多くなります。シャンプー時間は十分ぐらいです。 わたしの使っているシャンプー剤は、髪をぬらすことなく直接つけてよいものです。泡も全然立ちません。泡が立たないのは、酸性のシャンプーだからだそうです。ふつうのシャンプーはアルカリ性なので、ちょっと変わっていますね。それにリンスも必要ないんです。もう一年ぐらいになるかしら、使い方もなれましたし、髪にも張りが出てきたような気がします。お湯の温度は、すすぎまでずっとぬるま湯です。人肌というのでしょうか。 洗い終わるとタオルドライし、半乾きのところでハンドドライヤーをあてます。ごくふつうのドライヤーを、髪を根もとから毛先に向かってとかしながらあてます。それからもとにもどすと、根もとが立ちあがった感じでふわっと。こうしてきちんとしておけば、外へ出たときも安心。よほど風の強い日などはくしを入れますけど、それ以外は髪のことを気にしなくてすみます。(with 1983年8月号)
首までが顔。パックも化粧水も首までのばす 定期的にするのは、パックとマッサージ、それにスチームでしょうか。スチームは、夏場は充分湿気もあるので主に冬、一週間に一度くらい、洗顔した後、洗面器に熱湯をはって五分間ほどその蒸気をあてるわけです。その後もう一度軽くすすいで、化粧水をパッティングします。蒸気が毛穴の奥まで入って汚れを浮かび上がらせ、肌に潤いを与えてくれます。 マッサージで、今のところ気に入っているのはマッサージとパックを同時にやってしまうというもの。毎日洗顔前、顔にのばして軽くマッサージしてから洗い流せば、パックの効果も得られるというものですが、これとは別に、私は一週間に一度くらい、資生堂のリバイタル・パックを使っています。 マッサージにしてもパックにしても、もちろん化粧水やクリームをつけるときも、必ず私は首までのばします。首というのは顔のすぐそばにあって、顔と同じようにいつも外気にさらされています。顔をいくら念入りに手入れしても、首にくっきりと深いシワがあっては、興ざめです。「首までが顔と思って、顔とまったく同じ手入れをなさい」と言われてからは、顔をマッサージするときはそのまま下まで手を動かし、パックをするときは首にもして、朝晩の化粧水やクリームもつけるようにしています。(小夜子の魅力学 1983年3月13日)