メルセデス、ラスベガス初日の好調は「なんでか分からない」予選に向けて”ダスト乞い”?
メルセデスはF1ラスベガスGPの初日、ルイス・ハミルトンが連続トップタイム。ジョージ・ラッセルもFP1で2番手、FP2で3番手と好調だったが、チームとしてはその要因を把握しきれていないようだ。 【リザルト】F1第22戦ラスベガスGP:フリー走行2回目 サマーブレイクに入る直前4戦中3勝を挙げたメルセデス。しかしサマーブレイク明け以降は調子が振るわないレースが続いていた。しかしそんな彼らにとってこのラスベガスGP初日の結果は吉兆とも言える。しかしながらラッセルは、どうやってこのペースを発揮したのか誰にも分かっていないと認めた。 「信じられないような1日だった。正直なところ、なぜあんなにポジティブだったのか、ちょっと頭を悩ませているんだ」 「言うまでもなく、まだフリー走行だ。ルイスも本当に素晴らしい仕事をしていたし、彼はシングルラップでも本当に調子が良かった。でも、僕らはストリートコースを走っているんだ。路面はすごく汚れている」 「周回を重ねるごとに速くなっている。今日速かったからといって、明日もそれを再現できるとは限らない。だから、うれしい驚きだよ」 普段は交通量の多い道路をサーキットとして使っていることもあって、走行開始時には路面に多くの汚れが積もっており、F1マシンが巻き上げた埃で煙っているようなシーンもあった。 チーム代表のトト・ウルフは、メルセデスのコンディション対応能力が競争力のあるペースを生み出すのに役立ったことを考えると、FP3と予選のために再び道路が閉鎖される前、道路が開放されている間に再びコース上にダストが堆積することを期待している。 「我々はダーティトラックのチャンピオンだと思う」と、ウルフは語った。 「FP1はいつも素晴らしいが、グリップが効き始めた瞬間にパフォーマンスが低下するのはこれまで見てきた通りだ。とはいえ、ギャップはかなり大きかったと思う。だから、明日の予選では全セッションでダストを撒かなければならない」 「でも、このような他チームに対するアドバンテージが長続きするとは思えない。過去のいくつかのコースのように後れを取ることなく、競争力を維持し、上位で戦えることを強く望んでいる」 ラッセルはウルフの意見に賛同し、他のチームも何かを隠しているのではないかと感じているようだ。 メルセデスが後退することを恐れているかという質問に対し、彼は「間違いなくそれを恐れてはいないよ」と答えた。 「むしろ、僕らがパフォーマンスを失っているという認識はフェアではないと思う。ライバルたちがハイパワーを使わない方が大きいんだ」 「金曜日の彼らは僕らよりも燃料を少し多めに使っているかもしれない。だから、彼らは歴史的に実力を隠しているような形で、それをやめると通常のポジションに戻るんだ」 「明日もそうなる可能性はあるが、今朝と今晩のギャップはかなり大きいんだ。他のライバルたちも一晩中頑張ってその差を縮めてくるだろう」 ハミルトンも、ラスベガスでの初日のペースには満足しつつも、土曜日の予選に向けたチームの可能性については警戒している。 「こういう1日を過ごしたのは今年が初めてだと思う。クルマのフィーリングはFP1ではすごく良かったんだけど、FP2ではそうでもなかったんだ」 「だから、一晩でやらなければならないことがある。自分たちが今どの位置にいるのか、なぜそうなのかを正確に知るのは難しいけれど、サーキットを走るのは本当に楽しかった」 「僕自身のフィーリングはいい感じだ。だから大きな変化を起こさないように一晩頑張るしかない。今夜はゆっくり休んで、明日は強くなって戻ってきたい」
Mark Mann-Bryans