【箱根駅伝】平林清澄・佐藤圭汰・キムタイの出走区間は? 恒例「トークバトル」で5チームの監督が探り合い
駒澤大学・佐藤圭汰は「十分間に合うぐらいのレベル」
次に、出席した5チームのチームエントリーメンバー16選手をモニターに映しながら、区間配置の予想を語り合った。仮に國學院大の平林が5区ならエースが集う「花の2区」は誰なのか。コーディネーターを務めた前・神奈川大学監督の大後栄治氏が質問すると、前田監督は「平林かもしれないです。2人欲しいですね」と煙(けむ)に巻いた。 キムタイは本当に1区なのか。注目が集まった城西大のポイントは、〝山の妖精〟と呼ばれ、5区の区間記録保持者・山本唯翔(現・SUBARU)の後任だ。櫛部監督は「山の妖精が羽ばたいていったので、斎藤(将也、3年、敦賀気比)かヴィクターか。1区も5区もヴィクターで行きたい」と願望を語った。 駒澤大のエントリーメンバーでは、ケガの影響で出雲と全日本を回避した佐藤圭汰(3年、洛南)の現状に注目が集まった。藤田監督は「もう練習は開始しています。十分に間に合うぐらいのレベルには戻っています」と順調ぶりをアピール。「もしかしたらヴィクター1区であれば、佐藤圭汰1区もあると思います」。これには原監督が「僕もそう思っている」と同調。「故障あがりの選手は単独で走るより、10kmぐらいまで(他の選手に)ついて、10kmから勝負に出た方がいい。朝8時のスタートはビル影に隠れて気温も上がらないので、練習量が少なくてポテンシャルが高い選手は1区だろう」と語った。 主将でエースの篠原倖太朗(4年、富里)については「2区」を予想する声が多かった。駒澤大時代から藤田監督の1学年後輩で、親交も深い前田監督は「藤田さんと長い付き合いなので分かるんですけど、篠原君は2区ですね。5区は山川君(拓馬、3年、上伊那農業)で決まってます。原さんに突っ込まれたときの顔で、これは結構正解だと思います」と切り込んだ。 青山学院大の注目ポイントは前回2区で区間賞を獲得し、今年の全日本4区で区間新を打ち立てた黒田朝日(3年、玉野光南)。原監督は「箱根の山に朝日を上らせたいのは本音のところであるんですけど、やっぱり2区ですよ」。大後氏がこれに「5区もあるな」と反応。原監督は今季好調の鶴川正也(4年、九州学院)も5区の可能性があるとし、夏合宿恒例の坂タイムトライアルでは黒田がトップ、次点が鶴川だったと明かした。
「箱根から世界へ」を体現
大会の理念は「箱根から世界へ」。近年は箱根駅伝を経験したランナーが、学生のうちからマラソンなどに挑戦して、世界陸上やオリンピックを狙う例が増えている。原監督は今大会で黒田が区間賞を取った際には、来年2月24日に予定される大阪マラソンに出場させる考えを明らかにした。今年の大阪マラソンは國學院大の平林が優勝しており、前田監督によると平林は来年9月の東京世界陸上出場を狙うべく、次回の大阪マラソンも出走する予定。酒井監督によれば、東洋大の梅崎蓮もエントリーする方針だという。 区間エントリーは12月29日。特に有力校は選手層が厚いだけに、監督たちはギリギリまで頭を悩ませることになりそうだ。
4years.編集部