8月15日は年金支給日【老齢年金】税金や社会保険料の天引きで「額面月15万円」の手取りはいくらになる?シミュレーションしてみた
額面15万円の手取り額をシミュレーション
シミュレーション前にひとつ確認したいのは、額面金額15万円が可能なのが「老齢厚生年金を受給している方」ということ。 これは、老齢基礎年金の最高金額は月額6万8000円であるためです。 それでは額面金額15万円の場合、手取り額はいくらになるのかシミュレーションしていきましょう。シミュレーション条件は以下の通りです。 ・66歳男性(1958年生まれ) ・住所:東京都新宿区 ・年金受給額:月額15万円(年額180万円) ・年金以外の収入なし ・住民税は課税所得の10%とする ●介護保険料 東京都新宿区の介護保険料は、基準額を年額7万9200円として所得段階別に決められています。 65歳以上で年金年額180万円の場合は、年額8万7120円です。 ●国民健康保険料 東京都新宿区にお住いの65歳以上で、年金年額180万円の場合の国民健康保険料は、年額9万876円(月額7573円×12ヵ月)です。 ●所得税 所得税を求めるには、まず課税所得を計算する必要があります。今回のシミュレーションでは年額180万円を受給しているため、下表の「公的年金等に係る雑所得の速算表」の「110万円超330万円未満」の欄の計算式を用います。 所得は「収入金額の合計-110万円」で求められるため、70万(180万円-110万円)となります。 そこから基礎控除の48万円と社会保険料控除の17万7996円(介護保険料:8万7120円+国民健康保険料:9万876円)を差し引くと、課税所得は4万2004円になります。 所得税の税率表より、課税所得金額が1000円から194万9000円までの所得税率は5%なので、所得税額は2101円(4万2004円×5%)です。 残る住民税とシミュレーション結果を続けて確認していきましょう。 ●住民税 住民税では基礎控除の43万円と社会保険料控除を差し引けるため、課税所得は9万2004円(70万円-(43万円+社会保険料控除17万7996円))です。 シミュレーション条件として、住民税は課税所得の10%としてあるため、年額9201円(9万2004円×10%)になります。 ●年金から天引きされたあとの手取り目安額は約13万4000円 ここまでの内容をまとめましょう。 年金年額180万円から、介護保険料が年額8万7120円で、国民健康保険料が年額9万876円、所得税が2101円、住民税が9201円差し引かれます。 その結果、手取り額は年額で161万702円、月額で13万4226円となります。 なお、このケースでは基礎控除と社会保険料控除のみが適用されていますが、扶養控除や医療費控除などの控除があれば、税金がさらに安くなったり非課税になったりする可能性があります。 今回の計算結果はあくまでもシミュレーションで、実際には異なることにご注意ください。