【阪神】まるで「ドカベン」 柔道から“転身”したドラ1位投手が母校の中学にサプライズ登場
阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が19日、野球人生の分岐点を激白した。故郷の奈良・橿原市を表敬訪問した後、母校・八木中の全校集会にサプライズ登場。「夢を諦めず、一生懸命続けることが大事」と後輩たちに言葉を贈り、同時に自身の中学時代を思い返した。 入学後は友人の誘いで柔道部に入部。だが、1年の終わりに小学校で6年間続けた野球への熱が再燃した。自ら頭を丸め、当時の軟式野球部・河内剛監督(58)に転部を直訴。しかし、「あかん、柔道を続けろ」と突き放された。それでも、翌日に再び懇願。熱意に負けた監督は「一生、野球をやめるな」と、条件つきで入部を認めた。 人気野球漫画「ドカベン」の主人公・山田太郎のような“転身”。智弁学園2年のセンバツではメンバーを外れ、大商大ではドラフト指名漏れを経験。「何度もやめようと思った」。その度に恩師との約束を守り、ドラフト1位にまで成長した。「(プロでも)一生懸命やった結果が、10年、20年につながると思う」。海外で現役を続けている中学の先輩・久保康友(44、元阪神)のように、一年でも長くプレーする。(南部 俊太)
報知新聞社