鹿島の怒涛6連勝に21歳”未来ホープ”GK沖悠哉の不敗神話
アントラーズの一員として初めて公式戦でゴールマウスを守ってから、まだ40日ちょっとしかたっていない。サガン鳥栖をホームの県立カシマサッカースタジアムに迎えた、先月8日の明治安田生命J1リーグ第9節。先発に大抜擢された沖はサガンを零封し、2-0の勝利に貢献した。 開幕から守護神を担ってきた元韓国代表の36歳、クォン・スンテが故障離脱したピンチで、今シーズンからアントラーズの指揮を執るブラジル人のアントニオ・カルロス・ザーゴ監督は、8月1日の大分トリニータ戦から残る3人のゴールキーパーを順に起用した。 まずは22年目を迎えている大ベテラン、元日本代表の曽ヶ端準がトリニータ戦、そして川崎フロンターレとのYBCルヴァンカップで先発。続いて3年目の沖がサガン戦で、さらに高卒ルーキーの山田大樹が清水エスパルスとのルヴァンカップ、ヴィッセル神戸と横浜FCとのリーグ戦で起用された。 実戦を通して適性が試されたかのように、前線の味方へのフィードを含めて、足元の高い技術を武器にする沖が先発で固定された。故障が癒えたスンテがリザーブとして後方支援に回るなかで、ガンバ大阪戦を引き分けた以外は、沖が起用された7試合すべてでアントラーズは勝利を収めている。 セレッソ戦でも2-1のまま逃げ切ったアントラーズは、2016シーズンのファーストステージ以来、4年ぶりとなる6連勝をマーク。開幕4連敗で最下位にあえいでいたチームは、7勝1分けと不敗神話を継続させている沖に引っ張られるかのように、順位を暫定5位にまで上げてきた。 「不敗神話というのは別に気にしていないんですけど、チームにいい流れが来ていて、自分の他にもソガさん(曽ヶ端)やスンテさん、山田がいるなかで日々の練習から手を抜けないというか、キーパーで言えばいい環境や循環が上手くできていると思うので。なので、先輩たちをしっかりとリスペクトしつつ、自分が試合に出ることに対しては責任感をもって試合に臨めていると思っています」