小学校受験は「親の感情の極み」…元No.1キャバ嬢シンママが子どもの“お受験”でぶち当たった壁とは?
昨今、首都圏を中心に過熱している「小学校受験」。子どもの将来を見据えて、教育熱心になる親も増えているという。LINEマンガで配信中の『受験狂騒は対岸の火事だと思っていました』は、シングルマザーの元No.1キャバ嬢である主人公が、娘のために小学校受験に挑むドタバタコメディ。作者である三田理恵子さんに、現代の親たちが受験に“狂騒”する背景、そして作品への想いを聞いた。 【漫画】「片親だと受験は難しい」だと!? 元キャバ嬢シンママがお受験のためにとった作戦は?
■小学校受験は「親の感情の極み、その発露の一つ」、ママ友同士の恨みつらみで事件も…
同作は、「この子のために全て捨てる!」と覚悟を決めた元No.1キャバ嬢でシングルマザーの綺羅が、あることをきっかけに「小学校受験」に挑み奮闘する姿を描く。 ――ドラマや映画の脚本等も手掛けられている三田先生ですが、本作はどのようなところからアイデアを着想されましたか。 【三田理恵子さん】レディコミ向け企画の立案でお話をいただいて、あれこれ考えていた際に「玉の輿に乗ったor経済的に余裕がある元キャバ嬢は子どもにお受験(小学校受験)させることが多い」という噂を聞いたのが始まりです。あくまで噂でしたが、もし少なからず実例があるのなら、そこに秘められている想いや戦いぶりは人々の目を引くものがあるだろうなと感じました。 ――昨今は小学校受験の人気が過熱しているようです。先生ご自身が「小学校受験」に持っている印象は? 【三田理恵子さん】小学校受験の印象は「親の感情の極み、その発露の一つ」です。企画が進んで色々調べ進めた頃、過去にお受験によるいざこざから殺人事件が起きていたことを知りました。様々な要素が混ざりあった果ての事件だとは思いますが、一つの世に存在する事実として「お受験は殺人までありえる」世界に我々は生きていたのかと衝撃を受けたのを今でも覚えています。 ――本作ではそういったママ同士のドロドロした部分はそこまで描かれていない気がします。主人公がシングルマザーの元No.1キャバ嬢というのもストーリーにポップさを出している要素の一つになっているかと。 【三田理恵子さん】主人公の性格は“受験狂騒を勝ち抜ける胆力の強さ”、“スカッとした気持ちのいい明るさ”の2つを柱に据えました。ドロドロ・陰湿に描いていく選択肢も当初はありましたが、今回は前向きに希望を掴み取る系にしようと担当さんと決めたためです。 ――ストーリーに関してはいかがですか? 【三田理恵子さん】「現実の辛さ・重さをただそのままは出さない」は意識していました。今回の描き方でさえもお受験のドロドロした場面が目につくならば、現実ではより一層…ということも多いと思います。だからこそ、お受験は考え方や動き方次第で人生の彩りを増やせるものなんだと思えるようにと、祈りにも似た気持ちがあります。