「卵が50円安いから」と、妻が20km離れた“隣町”まで車で買い物に行きます。ガソリン代を考えるとむしろ「損」な気がしますが、実際どうなのでしょうか?
物価高が続く昨今においては、少しでも日用品の購入費用を安く抑えたいという人は多いでしょう。「物価の優等生」と言われた卵も価格の上昇が続いており、2019年は1キログラム当たりの平均金額が173円だったのが、2022年は215円、2023年は306円、2024年は少し下がっているものの200円以上です(JA全農たまごM基準値 東京)。 物価高が続く中、少しでも食費を抑えようと、普通に買うよりも50円安い卵を求めて20キロメートル離れた隣町まで車で買い物に行くようなこともあるかもしれません。確かにリーズナブルですが、ガソリン代を考慮すると本当に得なのでしょうか? 本記事で解説します。 ▼ガソリンスタンドで「タイヤが消耗していて交換しないと危険」と言われた! すぐに換えるべき? 交換時期の目安についても解説
20キロメートル離れた隣町までの往復のガソリン代はいくらかかる?
20キロメートル離れた隣町までのガソリン代がいくらかかるのかは、ガソリン価格や燃費などによって異なりますが、今回の前提は次の通りとします。 ●ガソリン価格:1リットル当たり174.5円(2024年8月26日時点のレギュラーガソリン代全国平均) ●燃費:20キロメートル/リットル 今回の前提において、1キロメートル走るのに必要なガソリン代は次の通りです。 174.5円÷20キロメートル=8.725円 隣町までは20キロメートルありますので、往復40キロメートルで計算すると、ガソリン代は349円必要です。卵を50円安く買うためのガソリン代が349円では、差し引きで301円の損になってしまいます。
20キロメートルの距離を運転するのには時間や手間もかかる
直接お金は出ていきませんが、隣町まで運転するのには時間や手間もかかります。そのため、この手間分も費用換算してみましょう。 往復40キロメートルを車で走った場合、信号の数や運転速度などにもよりますが、一般的には1時間程度はかかります。朝夕の通勤時間などの混雑時においては、さらに時間がかかる場合もあるでしょう。 厚生労働省によると、2023年度の最低賃金の全国平均は1004円です。そのため、運転する時間と手間を費用換算した場合、少なくとも1004円以上はかかると考えられます。卵50円のために片道20キロメートル離れた隣町まで車で行くのは、ガソリン代と卵の差以上に損をし得ると考えられるでしょう。