【インタビュー】星野陸也が2024年を振り返る。「今までで一番我慢した年だなと思います」
昨年、28歳の星野陸也は、プロ入り8年目、DPワールドツアー(欧州ツアー)参戦2年目にして、ポイントランキング16位に入り、PGAツアーへの切符を勝ち取った。2024年2月にカタールで優勝してからの怒涛の1年、今週スタートする夢の大舞台への想いをじっくり聞いた。 星野陸也のドライバー後方連続写真
星野陸也
6歳でゴルフを始め、水城高校を経て日大へ。中退し16年にプロ転向。18年にフジサンケイクラシックでツアー初優勝し、日本ツアー通算6勝。21年の東京五輪にも出場し、22年に賞金ランク2位となりDPワールドツアーへの挑戦権を得る。23年からは欧州を主戦場にし、24年のカタールマスターズで初優勝。「久しぶりに着ました」というスーツに186cmの長身を包み、得意のリフティングを披露!
「今は、楽しみしかない」
「今までで一番我慢した年だなと思います。自分で『耐えろ!』と言いながらすごした1年でした」 ホッとしたような表情で欧州での経験を語り始めた星野。 1年目は“学ぶ年”だった。初めての土地、コース、環境、食……出場ランク29番目というカテゴリーの低さからくるウェイティングとの闘いもあった。 「最初の半年は体力的にも辛かった。特に欧州本土までウェイティングで行くのはなかなかの賭け(笑)。だから毎回、めちゃくちゃ計算していました。でも出られるかどうかの試合に向けた調整と、メンタルの維持は難しかった」 しかし常に挑戦する姿勢が、星野にいい流れを呼び込んできた。リランキングが確定する最後の試合、ドイツで3位に入り、出場ランクを上げ、「その後はスケジュールが組みやすくなりました。つなぎ、つなぎでいきました」。 「今、自分にできることをしっかりやる」という戦略で少しずつ取り組んできた結果が2月のカタールでの欧州ツアー初優勝だった。