オジサン、会うたび大きくなってない!? 正月太りが確定する前に今一度考える、中年のボディ・ポジティブは果たして美しいと言えるのか!?
己の怠惰による“ありのまま”にはリスクが伴います
SNSで目に留まった、インドのメンズマネキン。狸のように腹がぽっこり出ているのが どうやらデフォルトらしく、ありのままの体を愛そうとする“ボディ・ポジティブ”もついにここまで来たかといった様子。 デブって親のせい?? 加工品ばかり食べさせている娘は肥満化…そんな私は毒親?
体のサイズ、形、肌の色、ジェンダー、身体能力に関係なく、すべてのカラダに対して前向きな見方をする社会運動として近年注目が集まっているボディ・ポジティブ。 人体の生理的な外見ではなく、その機能性と健康面に重点を置いているマインドですが、こと健康の部分においては矛盾を抱えているのも事実です。
我々、ミドルエイジの命題でもある肥満に関しては、メタボリックシンドロームによって心臓病や脳卒中の原因となる動脈硬化を起こす危険性が高まり、食事制限による精神的ストレスの非ではなく、ありのままでは済まされないシリアス・プロブレムなんです。 そこで、正月太りが確定する前に今一度、オジサンのボディ・ポジティブについて考えてみませんか? まず、大前提としてイケオジの定義について、細かくカテゴライズするつもりは毛頭ありません。もちろん、ファッション業界において今も外国人モデルの起用は顕著ですが、我々ビジネスパーソンにとって美しさの最低基準は健康であること。
どんなに顔が二枚目だって、腹が出ていたら格好つきませんよね。 かつて企業戦士の理念であった『体調管理も仕事のうち』も今やパワハラ予備軍ワードですが、肥満によって訪れる集中力、エネルギー、生産性の低下は出世バトルにおいてやはり致命的で、自由を掲げるアメリカであっても『デブは自己管理ができない』の烙印を押されてしまうほど。
そもそも論として、中年になると基礎代謝量が低下して太りやすくなり、ジムに通って筋トレや有酸素運動、食事内容などに気を配らなければ、自然と肥えるもの。 同窓会でもわかったでしょ? 役職にも就いた今はお金に余裕もあるし、美味しいものなんて得てして脂質や糖質の塊。成人してかれこれ約20年、思えば遠くへ来たもんです。 毎年、こたつでぬくぬく箱根駅伝のランナーを応援しながら、おせちをつまみ食いしてぶくぶく太ったこのカラダ。親戚のこどもに配るお年玉とは逆に、おせち貯金を積み立て気付けば毎年1キロ増で、二十歳の頃から20キロも体重が増えてしまいこの有様。