春高バレー 駿台学園は3連覇へ死角なし 剛の桜井信人&柔の川野琢磨のダブルエース健在
「ジャパネット杯 春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会第3日(7日、東京体育館)3回戦と準々決勝が行われ、男子は駿台学園(東京)、東福岡、市尼崎(兵庫)、東亜学園(東京)が準決勝に進んだ。大会3連覇と高校三冠を狙う駿台学園は大分南、近江(滋賀)をそれぞれ2―0で退けた。女子は共栄学園(東京)が5年ぶりの4強入り。前回優勝の就実(岡山)、高校総体覇者の金蘭会(大阪)、下北沢成徳(東京)も勝ち上がった。準決勝は11日、決勝は12日に実施される。 強烈なジャンプサーブで試合を締めた。準々決勝の第2セット25-24、駿台学園の桜井信人(3年)は最速118キロを誇るサーブを相手コート左奥にズドン。王者は危なげない試合運びで準々決勝を突破した。 「センターコートでは自分の存在感を出していきたい。プレッシャーもあるけど、それをはね返して、楽しんで遊びまくりたい」 高校三冠を狙う駿台学園のダブルエース。197センチの川野琢磨(3年)は高さとテクニック、対角を務める背番号4の武器はパワーだ。第1セットでは中央から相手のブロックを弾き飛ばす鋭いアタックが炸裂(さくれつ)。ブロックや鋭いスパイクも決まった。 自身にとっては初の春高。全国屈指の強豪校で1、2年時はメンバー登録されながら、ベンチ入りはかなわなかった。コート脇の得点盤の横に座り、先輩や同級生の活躍を見守った。「自分には立てない世界なんだろうな。自分とは差が開きすぎている」。当時はそう思っていたという3年生は、筋力と守備力を徹底的に鍛えて、レギュラーの座をつかんだ。 1年時に60キロしか上げられなかったベンチプレスは107・5キロ、スクワットは110キロ程度から187・5キロを上げられるまでになった。ともに同級生ではトップの数値。鋼の肉体で春高の舞台に立った。 大会3連覇を果たせば、1971~73年の大商大高以来で、6人制では2校目の快挙となる。「川野は高さやテクニックがあるけど、自分はサーブやバックアタックの音を聞いてほしい。相手を吹っ飛ばすようなスパイクを見せたい」と桜井。憧れのセンターコートで爆音を響かせる。(山下幸志朗) ■桜井 信人(さくらい・まこと) 2006(平成18)年10月27日生まれ、18歳。千葉・我孫子市出身。7つ上の兄・優多さんの影響で小学2年の冬から丸山VCボーイズでバレーを始め、サレジオ中から駿台学園(東京)に進学。高校卒業後は岐阜協立大でプレーを続ける。身長183センチ。最高到達点は337センチ。