「これが本当に里芋?」不思議な食感がフランス料理のテリーヌに
「トロワ・サージュ」では、大野市の第三セクター「平成大野屋」から、5キロ、10キロ単位で仕入れる。保存のために、土をかぶせて保管する。時期に合わせて出す一品だから、一年を通じて提供される料理ではない。「あの歯ごたえが忘れられなくて」と、このメニューを目当てに来店するリピーターも多いのだという。「初めて食べた方は、身がしっかりしていると思ってらっしゃらないし、ぬめっとした感じがないので、みなさんびっくりされますよ」と鎌田シェフ。 里芋はもちろん、ゴマといい、鶏のすり身といい、材料そのものは和食と共通だというのがまた面白い。里芋を付け合せとして食するのではなく、「メインの食材にするにはどうしたらいいか」「世界中でここにしかない料理を」と一人の福井出身のシェフが考えた結果、テリーヌに行き着いた。 郷土の食材とフランス料理がつながらなかったら、世に出なかった不思議な一品だ。 (取材協力:福井県ゆかりの店 in 東京) ---------- 店名:トロワ・サージュ 住所:東京都千代田区飯田橋2-8-7 電話:03-6272-5066 定休日:日曜日(祝日は不定休)