かんたん強靭にプラスチックを接着してくれる「プラリペア」に注目!!
バイク用外装部品やインナー部品には数多くの樹脂製部品が採用され、適材適所で、PP、PE、PS、ABS、アクリルなどの様々な樹脂が利用されている。そんな樹脂部品修理のパイオニアかつ、今尚、最前線で大活躍している補修ケミカルが「プラリペア」である。ここでは、プラリペアを使った樹脂部品の修理に注目してみよう。 【画像】補修の作業工程をギャラリーで見る(12枚) 文/Webikeプラス たぐちかつみ、取材協力/デイトナ
プラリペアは常備しておきたい高性能ケミカル
デイトナが取り扱うプラリペアには、ホワイト・ブラック・クリアと、3種類のパウダーがある。利用できるプラスチック樹脂の種類は、適しているのが「ABS、AS、アクリル、ポリスチレン、塩化ビニール、ポリカーボネート、ASA、AES」などなどの各樹脂素材。ものによっては利用できる樹脂が「不飽和ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ」などがある。セット販売の商品以外に補充用のリキッドやパウダーの単品販売もある。
通常接着が効かないアクリルスクリーンの割れ修理
フロントカウリングにはスクリーンを持つのがバイク。このスクリーンの締め付け部分に亀裂が走ってしまうことがある。放置したままで走り続けると、亀裂の長さが徐々に伸び、気が付いた時には締め付け固定できない状況へと至ってしまうことも。こんなキレツの修理には、プラリペアのクリアを利用するのが良い。
「開先」を作ってプラリペアで充填接着処理
亀裂をグイッと押し付けて、毛細管現象を利用してプラリペアリキッドを数滴たらすことで、キレツの中へリキッドがスーッと入り込むことで、樹脂素材同士の突き合わせ部分を溶かし接着することもできる。仮に、亀裂発生初期ならその方法でも高い強度を得られるが、ここまでキレツが進んでいるので、ここでは、リューターに砥石バーを取り付け、亀裂双方を削ってV字型の谷=「開先」を作って接着面積を広げ、プラリペアによる充填接着を行うことにした。 キレツ部分に開先加工を行ったら、パーツクリーナーで患部を脱脂洗浄する。そして、ニードル法と呼ばれるやり方で開先部分にプラリペアを盛り付けていこう。付属の容器にリキッドを入れて針をセットし、針から出るリキッドをパウダーに一滴垂らす。リキッドに寄せられたパウダー玉を針の先で引っ掛けて持ち上げ、患部に充填していく作業方法、それがニードル法だ。