【50歳からの断捨離®道 】モノがたくさん&片づけられない50代の心理。それは「不安、執着、現実逃避、被害者意識、他人への依存、孤独感」。
♦断捨離はミニマリズムとは違います
「この連載の担当編集者がうちへ取材に来たとき、冷蔵庫の中からはじまり、キッチンの棚、寝室の押し入れ、靴箱、日用品のストック場所など、家中のあらゆる収納を見たいと言われました」 写真は大澤家の冷蔵庫。真ん中の段は空けるようにしている。 「冷蔵庫にかぎったことではありませんが、スペースに余裕を持たせておくと 心にゆとりが生まれます。それに何かと便利ですよ。多めにつくったカレーを鍋ごと入れたり、ケーキをホールで買ったときにはここへ」
こちらは冷凍庫の中。食材は小分けにして、冷凍保存。 「食事は一日2食自宅で食べるのが基本なのと、普段はおひとり様ですので、緊急時を想定して食材はローリングストック」。立てて収納すると取り出しやすく、何がどこにあるかわかりやすい」
「そこでひととおりお見せしたところ言われたのが、『断捨離トレーナーにしては、このおうち、モノが多くありませんか』でした」 一人暮らしにしては多いように思えたカトラリーは、主宰している「断捨離&汚れの学校」の生徒さん用と毎月遊びに来る息子さん一家が使うため。
おたまやフライ返し、キッチンばさみなど毎日のように使うこまごまとした道具は一か所にまとめて収納。四角いプラスチックの容器は計量カップ。どれも自分が取り出しやすくしまいやすいよう吟味して決めたモノの居場所。 「どうやら編集部の方は、断捨離とミニマリズムは似たようなものだと思っていたようです。でも両者は違います。自分が管理できる範囲のモノの量=モノの適量、というのが断捨離の考え方。ですから『とにかくモノが少なければいい』ではないし、『4人家族だったらタオルは×枚、食器は△個が適量』という基準もありません。私が現在所有しているモノの量は、今の私の適量なのです」
♦モノを乱暴に扱う人は、自分のことも雑に扱っている
「たくさんの方に断捨離とそうじのレッスンをしてきて感じるのは、モノの扱いが乱暴な人は自分のことも雑に扱っているんだろうなと思うことが多いということ。一方、モノを手入れしながら大事に使っている人は、食材の扱いからはじまり、お顔のスキンケアひとつとってもきっと丁寧におこなっているんだろなと感じさせられます。 ほかには顔に小ジワやシミができれば気がつくのに、自宅の窓のサッシに生えている黒カビには長年気がつかなかったという方も。つまり顔は見ても家の中は見ていないんですね」 写真は、マヨネーズやめんつゆ、しょう油など調味料のストック。