セゾンドール|福岡通の小山薫堂が薦める、ベテランシェフのフレンチ
レストランを愛してやまない秋元康、小山薫堂、中田英寿、見城徹が選ぶ、最強のレストランガイド「ゲーテイスト2024」。皿とともに料理人のほとばしる情熱を心ゆくまで味わいたい、“料理人の覚悟”を感じる店をご紹介。今回は福岡・高宮の『食堂 セゾンドール』。 【写真】『セゾンドール』の料理、店内
小山「薄っぺらさがない理想のイノベーティブが福岡にありました」
佐賀県呼子出身の前山仁シェフは、料理人歴40年以上のベテラン。以前は唐津で地元の食材を使ったフレンチを営んでいたが、料理を追求するうちに九州の食材のポテンシャルの高さを感じ、2015年に九州の中心である福岡に移転。日本のわびさびの美意識をもって作られる地産地消のおまかせコースの品数は、ランチ約12品、ディナー約15品。店名に「食堂」とつけたのは、肩肘張らずにフレンチを楽しんでほしいからだという。 小山 昔は佐賀にあって、10年ぐらい前に福岡に移転したフレンチなんですけど、ここは本当に美味しいです。東京にはない感じのお店なので、フレンチが好きな人はぜひ行ってほしいですね。本当に自信を持ってお薦めできます。 秋元 どうして福岡のお店に詳しいの? 福岡はよく行くの? 小山 ラジオの仕事とかで、時々行く機会があるんですよ。 秋元 相変わらずフットワークがいいね。 小山 いえいえ。で、ここは何がすごいかっていうと、シェフは60代のおそらく後半なんですけど、すごく感性が若いんです。料理は結構イノベーティブ。そしてそれが、「イノベーティブはこうであってほしいな」と思うような感じなんです。若いシェフが作るイノベーティブはなんか薄っぺらい感じがしますけど、そういうのとは違うんですよね。「食堂」と名乗っているぐらいなので、決してすかした感じでもなくて。 秋元 福岡に行く機会があったら、ぜひ行かなくちゃね。 セゾンドール/Shokudo Saison d’or 「セゾンドール」とはフランス語で「黄金の季節」のこと。それを店名にし、気軽に楽しんでもらうために「食堂」をつけた。マネージャー兼ソムリエ庄島智子さんによるペアリングも魅力で、ワインだけでなく日本酒、焼酎などを自在にセレクトしてくれる。 住所:福岡県福岡市南区高宮1-3-32 高宮第2 オークマンション1F 営業時間:ランチ12:00~、ディナー18:00~ 定休日:月・火・水曜 料金:ランチ¥7,700~、ディナー¥17,600~
TEXT=小松めぐみ