人が優しい街

長崎ランタンフェスティバルの夜、眼鏡橋を望む

――地元を離れて初めてのひとり暮らしはいかがですか。 実家に住んでいるときは水道光熱費や食費などを気にせずに生活してきましたが、ひとり暮らしになるとすべて自分で支払わなければいけないので、やりくりが大変です。一人暮らしをしてみて、親への感謝の気持ちが強くなりましたし、親に限らず「大人ってすごいな」としみじみ思います。 帰省は年に1回するかどうかです。離島出身なので、帰省するにも結構なお金がかかってしまいます。もともとは「離島割引」が適用されていたのですが、住所を島から長崎市内に移したので適用されなくなってしまいました。それもあって、なかなか頻繁には帰省できません。ただ、来年は成人式があるので、帰る予定です。島を出て九州や関西、関東に住んでいる同級生たちが集まるので、ドキドキしています。 ――住む部屋はどのように決めましたか。 風呂トイレ別の1LDKの部屋に住んでいます。決め手は、片淵キャンパスまで歩いて行ける距離にあることに加えて、大通りに面している2階以上の物件で、防犯面も安心して住めると思ったことです。 ただ、物件を探すのは大変でした。長崎市内に頻繁に足を運べる環境になかったので、インターネットで物件を探しました。長崎市内に暮らしている親の知人に協力してもらい、地域の情報などを聞きながら、物件を絞っていきました。 ――長崎市は暮らしやすいですか。 交通機関が発達している都会ながら、人がとても優しい街だなと思います。入学したてで右も左も分からない時に、長崎市内で暮らしている親の知人がご飯に連れていってくれて、おすすめの買い物スポットを紹介してくれたり、バイト先の仲間が日用品をお裾分けしてくれたりと、気にかけてくれる人が多いです。そういう意味では、私の地元の離島に似ている気がします。 それに長崎のレトロな街並みはかわいいですし、いろいろな歴史が詰まっています。例えば片淵キャンパス内にも登録有形文化財があり、そういった建物を一つひとつ調べていくのも面白いです。点と点が結びついて線になって、街を歩くだけでも学びが生まれる気がします。 ――充実したキャンパスライフですね。 とても楽しいです。勉強やアルバイトのほかにも、大学の広報を担当するサークル活動などもしています。来年は3年になり就職活動も始まりますが、自分の心の中ではすでに働きたい企業が決まっているので、その企業に就職して女性の貧困問題解決に貢献していきたいと思います。