紅麹サプリ健康被害、摂取中止2か月後も9割が腎機能低下…大阪大など患者分析
小林製薬(大阪市)の「紅麹(べにこうじ)」成分入りサプリメントを巡る健康被害問題で、大阪大などのチームは7日、サプリ摂取後に医療機関を受診した患者192人の分析結果を公表した。経過が確認できた患者の9割近くで摂取中止から2か月が過ぎても腎臓機能の低下が続いていた。日本腎臓学会の調査結果を解析し、論文が国際医学誌に掲載された。
阪大の松井功講師(腎臓内科学)らのチームは、昨年3~6月に同学会が会員医師に行ったアンケート調査を分析した。
その結果、腎機能の指標「eGFR」について、経過のデータが確認できた100人のうち、87人がサプリ摂取中止から約2か月が経過しても腎機能障害を示す60未満だった。
60未満が3か月続けば「慢性腎臓病」と診断されるため、今後も長期的な経過観察が必要になるという。