元NBA指揮官が大学生へ熱血指導「身長の違いはあっても…」日本代表の成長にも言及
■ 日本バスケ界とつながりの深い指導者
デトロイト・ピストンズで2017年から23年までヘッドコーチを務めてきたドウェイン・ケイシー氏によるクリニックが、7月27と28日に栃木県の白鷗大学にて行われた。 27日は同大の女子バスケットボール部、28日は男子バスケットボール部を対象に開催されたクリニックは、『Flow Offense』『Play Pace』をテーマに細かくファンダメンタルの指導が行われていった。 女子部のクリニックではピボット練習からファストブレイクやエンドスローからの動きなどが行われ、その中でパスの種類にも「ここでバウンズパスは取られるからやってはいけない」、「片手で出すとパスが弱くなる」などシーンに応じて細かく指導。「身長の違いはあっても、ファンダメンタルに関して違いはなく、みんな同じです」と、熱く選手たちに語りかける場面もあった。 ケイシー氏は、1990年代に積水化学の女子バスケットボールチームにてコーチを務めた経験があり、小浜元孝ヘッドコーチが率いていた男子日本代表のアドバイザリーコーチとして、1998年のFIBA世界選手権(現FIBAバスケットボール ワールドカップ)出場にも貢献するなど、日本バスケ界につながりの深い指導者。同大女子バスケットボール部の佐藤智信監督とは、積水化学時代にともにコーチとして戦った仲だ。 1989年から1994年の間で日本でのコーチを務めた後、1994年から約30年間にわたりNBAにてコーチのキャリアを重ねたケイシー氏。2017―2018シーズンにはラプターズの指揮官として最優秀ヘッドコーチ賞にも輝いている。 そのドウェイン氏はこれまでも日本でクリニックを行ってきたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、国内では実に5年ぶりの実施。今回のクリニックを通して「ディテール、細かいところへのアプローチというのを伝えたかったです。バウンドパスをしてしまうとか、ついやってしまうことをできるだけしないように。(白鷗大学の)みんなが日本一を目指すという情熱、それが選手たちにもしっかりと反映されているので、そのお手伝いが少しでもきればと思いました」と、思いを語った。