タグ・ホイヤー、再びF1公式タイムキーパーに
LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパンは、腕時計ブランド「タグ・ホイヤー」がF1の公式タイムキーパーに復帰すると発表した。F1からも同様の発表が行なわれている。 【この記事に関する別の画像を見る】 タグ・ホイヤーは、2025年を「華々しい新時代の幕開けを告げるものとなる」とコメント。「F1のドラマと興奮を凝縮した新しい製品シリーズ」の投入も予告している。 ■ タグ・ホイヤーとF1 1960年代にF1が人気を博すようになって以来、「ホイヤー」はモータースポーツやドライバーとの関係を深め、F1ドライバーのスポンサーを始めるなどしてマーケティング面でも革新を起こした。その後もF1チームに独自の計時機器を提供、フェラーリに時計ソリューションを提供した後、マクラーレンとのチームパートナーシップは長期に渡るものになった。 1985年、当時のマクラーレンF1チームのオーナーであるTAGグループの傘下に入り、ブランド名も「タグ・ホイヤー」に。1986年、フロントガラスに「タグ・ホイヤー」のロゴが飾られたマクラーレンのマシン「MP4/2C」が、アラン・プロストとともにドライバーズ・チャンピオンシップを制した。 同じ1986年には、腕時計「タグ・ホイヤー フォーミュラ1」が発売。斬新で鮮やかな配色や多数のバリエーションが特徴で、タグ・ホイヤーとF1のつながりを感じさせる製品として人気を集めた。 1988年にはアイルトン・セナがマクラーレンに移籍し、翌シーズンからセナはタグ・ホイヤーの腕時計を着用するようになった。1994年にセナがこの世を去ってからも、タグ・ホイヤーはセナ財団と協力した活動を続けている。 1992年、タグ・ホイヤーはF1の公式タイムキーパーに就任。テレビの画面にもロゴが映し出されたことで、F1を象徴するビジュアルにもなった。 タグ・ホイヤーによるF1公式タイムキーパーは2003年まで続き、その後2013年から2024年まではロレックスが務めた。公式タイムキーパーを退いてもタグ・ホイヤーのF1への関わりは続き、2015年に30年に渡るマクラーレンとの関係を終えると、レッドブル・レーシングと新たにパートナーシップを締結し現在に至っている。 なお、F1を運営するリバティ・メディアは2024年、LVMHグループと10年間のパートナーシップを発表しており、タグ・ホイヤーの公式タイムキーパーへの復帰はその一環となる。
Impress Watch,太田 亮三