【宝塚記念展望】少頭数でも有力馬ひしめく激戦ムード レジェンド武豊と史上最多得票ドウデュースが18年ぶり淀の舞台でVなるか
[GⅠ宝塚記念=2024年6月23日(日曜)3歳上、京都競馬場・芝外2200メートル] 年末の有馬記念と対をなし、上半期を締めくくるGⅠとして行われる宝塚記念。今年は阪神競馬場のスタンドのリフレッシュ工事のため18年ぶりに京都競馬場で行われる。前回、京都施行だった18年前=2006年はディープインパクトが凱旋門賞へ向けての壮行戦を快勝し、GⅠ5勝目を手にした。 それから18年、今年も主役の馬の鞍上にいるのはレジェンド・武豊。ファン投票で史上最多の23万8367票を獲得したドウデュース(牡5・友道)とのコンビで、当時以来の宝塚記念制覇を狙う。今年初戦のドバイターフでは出遅れや直線の不利が響いての5着。さまざまなコースで実績を残しており、初の京都も苦にすることはなさそうだ。過去最多の17回の勝利回数を誇るファン投票1位として堂々たる勝利を見せられるか。 ファン投票3位ベラジオオペラ(上村)は大阪杯でGⅠ初制覇。世代レベルに疑問の声がある中、年長馬相手にGⅠを制した唯一の4歳牡馬だ。京都記念2着があり同舞台への適性も不安なし。17年にGⅠに昇格した大阪杯の勝ち馬は同年の宝塚記念で9→不→4→6→3→11→不と未勝利に終わっているが、そのジンクスを覆してのGⅠ連勝を狙う。 同じ4歳世代からは皐月賞馬ソールオリエンス(牡・手塚=ファン投票10位)も参戦。今年に入って4→7着と結果が出ていない点は不満だが、昨年のGⅠ皐月賞で見せた豪脚を再び披露することができるか。 ドウデュースと同じくドバイ遠征以来となるジャスティンパレス(牡5・杉山晴=同5位)は昨年の天皇賞・春の覇者。その後は未勝利に終わっているものの、昨年の宝塚記念、天皇賞・秋ではそれぞれイクイノックスの3、2着に食い込んでおり、現役屈指の底力を秘める。今回は過去4戦4勝と抜群の相性を誇るルメールとのコンビ結成も魅力だ。 ディープボンド(牡7・大久保=同7位)は悲願のGⅠタイトルを狙う。4度目の挑戦となった天皇賞・春では3着。4年連続の連対はならなかったものの底力を再アピールした。7歳でもまだまだ健在で、幸とのコンビ2度目でGⅠタイトルに手が届くか。 その天皇賞・春で2着で充実ぶりを見せつけたブローザホーン(牡5・吉岡=同24位)は3勝クラスながら不良馬場の京都芝外2200メートル(烏丸S)を5馬身差快勝。梅雨間近のこの時期ゆえ馬場状態次第で大きく浮上してきそう。また、大阪杯はクビ差2着に泣いたローシャムパーク(牡5・田中博=同29位)、同3着の紅一点ルージュエヴァイユ(5・黒岩=同34位)、京都巧者の同6着プラダリア(牡5・池添=同30位)、2つの重賞を含む3連勝中のシュトルーヴェ(セン5・堀=同87位)もチャンス十分。登録頭数は少なくても有力馬は五指に余る激戦ムードだ。
東スポ競馬編集部