恋人2人が経営する歌舞伎町の「夜パフェ専門店」 今も繁盛する納得の理由
「ほかの店のパフェに比べて、ボリュームは小さめにしています。食事やお酒の後に来る方が多いので、美味しく食べきれるサイズにしているんです。重すぎず、甘すぎないように、さっぱりした材料を入れるようにもしています」 ご想像以上に美味しいですよ、と玄太さんも笑顔で言う。多いと週5回も通うほど、ロイトシロのパフェにほれ込んでいる人もいるという。店での過ごし方も、パフェをさくっと食べて帰る人や、お酒を飲みながらまったり過ごす人などさまざまだ。
和志さんと玄太さんは2016年にイベントで出会い、すぐに恋人同士になり、同棲を始めた。カップルダンサーとして歌舞伎町を中心に活動しつつ、将来を見据えたときに、「終電を逃した後でも、みんなが集まって笑顔になれる場所をこの街につくりたい」と考えるように。パティシエという和志さんのキャリアを活かせて、当時の歌舞伎町にまだない、けれど流行しつつあった夜パフェ専門店を開くことを決めた。 2019年4月にクラウドファンディングを実施すると、目標の200万円を上回る237万円超が集まった。資金調達だけでなく宣伝効果にもなったそうで、2019年6月のオープン後は予想以上に人が訪れ、多忙のあまりうれしい悲鳴を上げる日々だったという。
飲食店は一般的に、1階の路面店のほうが集客面で有利とされる。ロイトシロがあるのはビルの3階で、かつ、立地は歌舞伎町のなかでもかなりディープなエリアに位置している。だがその場所にしたのは、「酔っ払いがふらっと入ってきても困るし、行きづらいくらいの場所がよかった」と、あえての選択だったことを二人は明かす。 そのように来店ハードルを上げても、ロイトシロはたちまち繁盛店となったのだ。店内には、常連客から贈られたという2人の似顔絵が飾られているなど、ただ人気があるだけでなく、愛されていることも伺える。
和志「歌舞伎町だけど治安はいいよね。お客さんに迷惑がかからないよう、酔っぱらっている人はお帰りいただいていますし」 玄太「たまに男性客が女の子に近づこうとすると、『話しかけるんだったらお酒でもおごったら?』って、やんわりと間に入ったりしますね」 和志「女性客が多いので、緊張するっていう男性も多いですけど、おじさんが一人でいらっしゃったりもしますよ」 玄太「若い女の子が自分のことを気にしてるって思っちゃダメです。おじさんは匂いだけ気にしておけば大丈夫(笑)」