恋人2人が経営する歌舞伎町の「夜パフェ専門店」 今も繁盛する納得の理由
軽妙な掛け合いで、和志さんと玄太さんはお店について説明する。だが、今でこそ順調だが、開店から1年も経たないうちに、新型コロナという未曽有の事態に直面した。「こんなにも簡単にお客さんっていなくなるんだな、って」と、二人は当時の心境を明かす。 ■コロナでも閉店は一切考えなかった 時短営業やお酒の提供自粛の要請、激減する客数や売り上げ、先が見えない不安、申請してもなかなか振り込まれない助成金など、マイナス材料ばかり積み重なっていったが、お店を閉業するという考えはまったくなかった。
和志「お客さんが少なくはなったんですけど、(通常営業での再開を)楽しみに待ってくださる方もいたので、辞めるっていう考えはなかったですね」 玄太「夜遅くはお店に来にくかったけれど、コロナ禍で時短営業になって、営業時間も早まったので、逆に来られるようになった方もいました。それで今も来られている人もいます」 和志「一周年のときも、運よく時短営業の影響がなかったりとか、何とかなっていたので、気持ちも保たれてたのかもしれないですけどね」
2人の関係性が、コロナ禍でも変わらず、平和で穏やかだったのも支えになっていたのかもしれない。当時はステイホームを余儀なくされ、家族やパートナーなど同居人と暮らす人は、顔を合わせる時間が長くなった。苛立ちや不安をつい相手にぶつけてしまい、関係性が悪化したケースも少なくない、という報道が散見されていた。 だが和志さんと玄太さんはどこ吹く風。「コロナが終わったらどこに旅行に行こうか?」と話すなど前向きだった。一緒にコロナに罹患もしたが、幸い無症状だったため、家でのんびり過ごしながら療養した。
コロナ前も、休日は基本的に一緒に過ごしていたという二人。お店の営業時間も含めると、ほぼ24時間一緒にいることになるが、ケンカはほぼないという。その理由は、価値観が同じだからだと和志さんは話す。 和志「性格は反対だけど、価値観が合ってるんだと思います。マナーというか、道徳的なものが。人として、みたいな。飲食店での店員さんへの態度とか、ごちそう様ですをちゃんと言ったか、とか」 玄太「えっ、そうなの?」