最下位に苦しむ横浜DeNAはレイズ”戦力外”の筒香嘉智をカムバックさせるべきか?
今季はフロントの明らかな不手際でソト、オースティンの来日、合流が遅れ、チームの戦力を整えられないまま開幕を迎えて、三浦新監督が率いるチームは取り返しのつかない借金を抱えることになった。その期間であれば筒香を喉から手が出るほど欲しかっただろうが、ドラフト2位の牧が躍進、ソト、オースティンが復帰してからは、レフト・佐野、一塁・ソト、二塁・牧、三塁・宮崎、ライト・オースティンのポジションは固定されており、もし筒香が復帰しても守る場所がない。 あるとすれば一塁に筒香が入り、ソトが二塁。牧が控えに回るという選択肢だろう。5月に入って“プチスランプ“に陥っていた牧だが、6番に打順が下がったこの日は、3試合ぶりの8号ソロを含むマルチ安打をマークするなど復調気配。せっかくの若手育成を潰すようなことにでもなれば、筒香の古巣復帰に賛否意見が出てきてもおかしくない。現状では、筒香にピタリとはまるポジションがないのだ。 だが、YouTubeも好評の元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏は、筒香の古巣復帰に大賛成の論陣を張る。 「戦力はいくらあっても困ることがないんです。阪神が外国人8人制を導入した時にも“そんなに取ってどうするの?”という批判が出ていましたが、長いシーズンを考えると8人を取っていてよかったんです。ましてメジャーでは結果を残せなかったとはいえ国内の実績を持ちバリバリの現役の筒香です。あと1本が出ず、なかなか得点能力の上がらない今のチーム状況を考えると筒香が加わることは大きな戦力補強になり、起爆剤にもなるでしょう。日本に”戻る戻らない”は本人の意思次第でしょうが、球団代表が出したコメント通りに球団に獲得意思があるのならば積極的に動くべきだと思います」 だが、繰り返すが現状筒香が復帰しても守る場所がない。 里崎氏のアイデアは大胆だ。 「筒香・一塁、ソト・二塁で牧はショートを守ればいい。牧のショートの守備力が不安ならば、しっかりと守れるように練習すればいいだけの話。最初から無理と決めつけるのはナンセンスです。かなり攻撃的な布陣になりますよ。もし筒香をすぐ獲得できるなら交流戦ではDHで使えるのでポジション問題も解決します」 牧は 松本第一高校時代は、ショートを守っており、中央大に進んでからも、1年時春からショートでレギュラーポジションを獲得、2年の秋までショートで出場している。高校時代に抑え投手をした経験があるほどの強肩で、プロのショートの動きに、どこまで対応できるかわからないが、里崎氏が指摘するようにショートでのチャレンジはプランとしてはありだろう。まして、ショートは、現在、横浜DeNAの中で最も課題のポジション。”守備の達人”大和にもミスが目出ち、柴田、倉本が故障で離脱。田中俊をショートで使わざるをえない状況にある。