今週末に見たい展覧会ベスト14。塩田千春、グッチからDESIGNTIDE TOKYO、須田悦弘展まで
もうすぐ閉幕 「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」(ポーラ美術館) 現代のフランスを代表するアーティストであるフィリップ・パレーノ 。その日本における最大規模の個展「フィリップ・パレーノ:この場所、あの空」が、12月1日まで箱根のポーラ美術館にて開催されている。レポート記事はこちら。 本展では、同館の新収蔵作品であり作家の代表作である映像作品《マリリン》(2012)をはじめ、初期作品から初公開のインスタレーションまで、作家の幅広い実践を多面的に紹介。会場は壁を廃したシンプルかつダイナミックなもので、作品同士のつながりが際立つ構成が特徴的だ。 平面、立体、インスタレーション、映像など、表現手法を超えて多様な作品を生み出すパレーノ。大きなひとつのシークエンスのような展覧会のなかで、その軽やかさ、自由さに触れてほしい。 会期:2024年6月8日~12月1日 会場:ポーラ美術館 住所:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285 電話番号:0460-84-2111 開館時間:9:00~17:00 料金:大人・65歳以上 2200円 / 高校・大学生 1700円 / 中学生以下無料 「塩田千春 つながる私(アイ)」(大阪中之島美術館 5階展示室) 大阪出身で現在ベルリンを拠点に国際的に活動しているアーティスト、塩田千春。その大規模個展「塩田千春 つながる私(アイ)」が、12月1日に大阪中之島美術館 で閉幕する。レポート記事はこちら。 本展は、塩田にとって出身地・大阪での16年ぶりとなる大規模個展であり、巡回なしの開催となっている。塩田の大規模なインスタレーション6点とともに、映像作品やタブロー、立体、ドローイング、そして小説家・多和田葉子が新聞で連載している『研修生(プラクティカンティン)』のために描いた300点以上の挿絵が展示されている。 会期:2024年9月14日~12月1日 会場:大阪中之島美術館 5階展示室 住所:大阪市北区中之島4-3-1 電話番号:06-4301-7285(大阪市総合コールセンター) 開場時間:10:00~17:00 ※入場は16:30まで 料金:一般 2000円(平日は1800円) / 高校・大学生 1500円 / 中学生以下無料 「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」(東京都美術館) 東京・上野の東京都美術館で、画家・田中一村(1908~77)の大回顧展「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」も12月1日まで開催されている。レポート記事はこちら 。 田中一村は栃木県出身。その画才から幼少期より神童と呼ばれ、1926年には18歳で東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学したものの、2ヶ月余りで退学し、その後は独学で作品を制作。47年には第19回青龍社展に入選するも、その後は日展や院展に相次いで落選。画壇から離れて制作を行うようになり、58年、50歳にして鹿児島県・奄美大島へ移住。以降、亜熱帯の植物や鳥などを題材とした新たな日本画の世界を切り拓いてきた。 本展は、一村が神童と呼ばれた時期から奄美の地で描かれた最晩年までの全貌を、田中一村記念美術館の所蔵品をはじめとする約250件以上の作品で紹介するもの。一村の全身全霊をかけて「描くこと」に取り組んだ「不屈の情熱の軌跡」を見ることができる。 会期:2024年9月19日~12月1日 会場:東京都美術館 住所:東京都台東区上野公園8-36 電話番号:050-5541-8600 開館時間:9:30~17:30(金~20:00) ※入室は閉室の30分前まで 料金:一般 2000円 / 大学・専門学校生 1300円 / 65歳以上 1500円 / 高校生以下無料 「石岡瑛子 I デザイン」(兵庫県立美術館) 神戸の兵庫県立美術館 でデザイナー、アートディレクター、石岡瑛子(1938~2012)のデザインを中心とした仕事を振り返りながら、今日にも通じるその特別展「石岡瑛子 I デザイン」(兵庫県立美術館)が12月1日に会期終了する。レポート記事はこちら。 本展は石岡のクリエイションの核となっていた「I=私」に5章構成で迫るもの。 石岡が東京を拠点にしていた1960~80年代の仕事を中心に、センセーションを巻き起こしたポスターやCM、アートワークからスケッチまで400点以上の作品を一挙公開している。石岡のものづくりの姿勢を改めて確認してみてはいかがだろうか。 会期:2024年9月28日~12月1日 会場:兵庫県立美術館 住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 電話番号:078-262-1011 開館時間:10:00~18:00 ※入場は閉館の30分前まで 料金:一般 1600円 / 大学生1000円 / 70歳以上 800円 / 高校生以下 無料 / 障害者手帳等お持ちの方(一般)400円 / 障害者手帳等お持ちの方(大学生)250円 「GUCCI COSMOS」(京都市京セラ美術館) 1921年にグッチオ・グッチによって創設されたイタリアを代表するラグジュアリーブランド「グッチ」。その大規模展覧会「GUCCI COSMOS(グッチ・コスモス)」が、京都市京セラ美術館で12月1日に閉幕する。レポート記事はこちら。 本展は、上海(2022)、ロンドン(2023)に続く世界巡回展。グッチの日本上陸60周年を記念するものであり、日本での開催は京都だけとなる。同ブランドの100年を超える歴史のなかでも、とくにアイコニックなデザインを世界中から集め、没入型インスタレーションとして展開するこの展覧会は、日本においてこれまでにない規模のグッチ展だ。 キュレーターはイタリアのファッション批評家マリア・ルイーザ・フリーザで、セノグラフィーはエス・デヴリンが手がけており、1921年のブランド創設以来途切れることなく継承されてきたブランド理念と、つねに刷新され続けていくインスピレーションとクリエイティビティをたどりながら、グッチの多様な側面を照らし出す構成となっている。 会期:2024年10月1日~12月1日 会場:京都市京セラ美術館 本館北回廊1階、新館 東山キューブ 住所:京都市左京区岡崎円勝寺町124 開館時間:10:00~18:00 ※入場は17:00まで 料金:一般 2200円 / 大学生 1500円 / 高校生 1000円 / 中学生以下無料 ※京都市内在住・通学の大学生・高校生は無料 ※予約優先制 「ART IN THE PARK(工事中)」(Ginza Sony Park) 2025年1月のグランドオープンに向けて、2018年より解体・新築工事を行ってきたGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)。この工事中の同施設を舞台に、玉山拓郎、SHUN SUDO、山口幸士といった3名のアーティストによる展示「ART IN THE PARK(工事中)」が12月1日まで行われている。レポート記事はこちら。 玉山、SUDO、山口は、以前よりSony Parkにまつわる企画に参加してきたアーティストたちだ。今回は、8月に竣工したオープン前のGinza Sony Parkにおいて、銀座という場所や新しい建築空間とも相関するような作品が展開されている。 同プログラムの開催中に一般来場者が立ち入ることができるのは、東京メトロ銀座駅地下コンコースフロアにあるGinza Sony Parkの地下2階から4階までの一部のエリアとなる。ぜひ空間内を自由に回遊しながら、この「ART IN THE PARK(工事中)」を体験してみてほしい。 会期:2024年11月19日~12月1日 会場:Ginza Sony Park 住所:東京都中央区銀座5-3-1 開館時間:[平日]12:00~20:00 / [土日]11:00~19:00(予定) 料金:入場無料 ※WEBでの事前予約制