「後ろ姿で年齢がバレる人」はガチガチの猫背になっている…寝る前の10秒間で背筋がピンと伸びる「犬のポーズ」
美しい姿勢を保つにはどうしたらいいのか。ストレッチトレーナーのきまたりょうさんは、「身体の部位ごとの『水平性』を意識しながら、多数の筋肉をゆるめることが大切。まずは自宅でできるヨガポーズを試しましょう」という――。 【図表】改善のヒント ※本稿は、きまたりょう『世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑セルフケア編』(KADOKAWA)の一部を再編集、一部を書きおろししたものです。 ■身体の「水平性」が保たれると美姿勢になれる 身体を改善するにあたって、1つの指標として持っておくと良いことは、身体の部位ごとの「水平性」を意識することです。 身体には常に重力がかかっているのですが、この水平性が保たれている時こそ重力に身体が潰されない理想的な状態といえます。 例えるなら、通常の空き缶を真上から踏むのには力が入りますが、少し凹ませて上面と下面が並行でない時は、簡単につぶれてしまいます。 身体も同じように各部位の水平性を保つことで、真上から来た重力に潰されず、その重力がまるでボールが真上に跳ね返るようにして身体の中に上方への引き上げを生みます。言い換えると重力のおかげで良い姿勢が楽になります。 本記事は、「筋肉のつながり(筋膜)」をケアしていく際に、身体の仕組みや水平性をイメージしやすいように作成しました。 多数の筋肉のつながりがありますが、ここでは特に重要な「前のつながり」と「後ろのつながり」の2つのつながりと、その水平性を保つためのヒントについてご紹介します。 ストレッチや筋膜リリースをする際に、「こういうつながりがあるんだな」と少し意識していただくだけでも、効果が違ってくるでしょう。
■まずは「腹直筋と大腿直筋」をゆるめよう 「前のつながり」は上下2本のつながりが、身体の前面を通ります。上半身は耳の後ろから恥骨まで、下半身では骨盤から足の甲をつなげています。全てが収縮すると身体を折り曲げて前屈の動作をします。 ブリッジのような反る動作では、このつながりが伸びる必要があり、それと同時に身体が反りすぎないようにブレーキをかける役割もあります。 このつながりでのセルフケアのポイントは腹直筋と大腿直筋です。腹直筋~胸骨エリアを上方に持ち上げるようにゆるめることで胸が張りやすくなり、結果的に頭の位置を後ろに戻します。 大腿直筋をゆるめることで骨盤前傾への引っ張りが少なくなり、骨盤を水平に保ちやすくなります。骨盤のポジションが変わることでさらに前面のつながりが引き上げやすくなります。 水平性に対する意識として、図表3のように、「前のつながり」をケアしていく際は、恥骨から耳の後ろまで組織を持ち上げるようにして頭の位置を戻しましょう。 下半身では骨盤を前傾に引っ張っている大腿四頭筋をメインに骨盤の水平性を確保します。腹直筋と大腿直筋は引っ張り合う関係なので、そこにも注目しましょう。