海外のビジネスマン×東大生。「日本じゃありえない。大人の好き嫌い」ただのわがまま? それとも文化の違い?
さんきゅう倉田です。吉本興業で芸人をしています。芸歴15年。主な仕事は、講演、執筆、取材対応、メディア出演です。 【表】東京大学の合格者のうち、上位の出身校〈中高一貫校〉は? 日々会うのは東大の学生ですが、稀に卒業生と交流することがあります。先日はキャンプに行きました。 その卒業生は海運の会社で働いていて、上司はイギリス人です。 この上司は、普段は日本にいませんが、定期的に東京オフィスにやってきます。その際は、日本を楽しんでもらおうと日本人スタッフでもてなします。具体的には食事に連れて行くんですが、好き嫌いが多いため、店選びに苦労するそうです。 アレルギーはないんだけれど、「魚と貝はアレルギーでダメなんだ」などと言います。 他にも嫌いな食べ物があるため、使えるお店が限られます。 ぼくはその話を聞いて、日本人の感覚とは大きく異なると思いました。いい歳をした大人が、あれが食べられないこれが食べられないとい言っているのを聞いたことがありません。 ぼくの母親はうなぎ、父親は人参が食べられないけれど、ひとつくらいなら誰にでも嫌いな食材があるでしょう。ぼくの尊敬する芸人の先輩はイカが食べられないけれど、それだけです。ぼく自身に嫌いな食材はありません(克服した)。 アレルギーなら仕方ないけれど、そうでないのに嫌いな食べ物が多いのはどういうことなんだろう。きっと文化的な違いがあるんだろう。みんなで考えることにしました。
日本の文化から考える
友人A 「日本には“もったいない”の精神があるよね。つまり、食べ物を残すことが悪であるという考え方が社会の共通認識として存在するよね。子供の頃に嫌いな食べ物を残せば、家だけでなく学校の先生にも食べることを強制された。克服することを求められたよね。大人になって嫌いな食べ物がたくさんある場合、子供っぽいと思われるかもしれないし、間違いなく良い印象は持たれない。君は魚も貝も野菜も食べられないんだ、仕方ないね、そういうことってあるよねとは決してならない。嫌いな食べ物が複数あることに対して疑問を持たれるかもしれない」