AEWから5★STAR GP参戦のアナ・ジェイとは?異国で人生初のシングルリーグ戦に臨む!
【WEEKEND女子プロレス#26】
スターダムのシングルリーグ戦「5★STAR GP」に、アメリカAEWから“スター・オブ・ザ・ショー”アナ・ジェイが初来日。スターダムマットに新たな風を吹き込んでいる。 【写真ギャラリー】8・17 ジーナvsアナ試合後の胸元のアザ(写真:新井宏) 現在26歳のアナは、ジョージア州ブランズウィック出身。幼少の頃から父親の影響でプロレスが好きになり、WWEのファンになった。おもに影響を受けたのは、双子姉妹のベラ・ツインズ。先にWWEのエンターテインメント性に惹かれ、やがてはアスリート性に興味を持つようになる。 15年以上続けたダンス以外、とくにこれといったスポーツ経験はなかったものの、しだいに自分もプロレスラーになりたいと思うようになった。すると偶然、家族の知人にプロレスラーのグレイシアがいると知り、レスリングスクール開校の話を聞いた。 かつてWCWで活躍したグレイシアは、1992年から93年にかけてUWFインターナショナルに別名で来日したことがある。現在はAEWのエージェントを務めており、その関係からデビュー後のアナもAEWで試合をすることになったのだろう。 レスラーへの道を歩み始めたアナは、5時間かけてスクールに通うようになる。が、さすがに5時間はきついと、スクールのある地域に引っ越し。グレイシアと、こちらもAEWのQTマーシャルから指導を受け、19年9月14日、グレイシア主催のチャリティー大会「バトル・オブ・アトランタ」でデビューを果たしたのだ。 19年5月に旗揚げしたAEWにアナが合流したのが、翌年4月1日。それまでは右肩の負傷もあり、GPW、エンパワーレスリングに数大会出場したのみ。AEWデビュー戦ではいきなり日本人レスラーの志田光とシングルで対戦。世の中はこのときコロナ禍に見舞われており、無観客での試合をしいられることに。しかも初めて日本人選手と闘うとのことで、かえって緊張が増したという。 その後のキャリアは、ほとんどがAEWだ。20年11月にはAEW女子世界王者になった志田に挑戦。キャリアを重ねるうちにシングルでのタイトルに挑む機会が何度も与えられた。22年以降、ジェイド・カーギルのAEW TBS王座、トニー・ストームのAEW女子世界王座。とくに23年6月2日から7日にかけてはタイトルマッチ3連戦。クリス・スタトランダーのTBS王座、4WAYマッチでトニーのAEW女子世界、そしてクリスとの再戦もおこなった。異なるベルトへのチャレンジシリーズ後もシングル王座への挑戦は続き、23年8月、今年1月に志田のAEW女子世界、同月にジュリア・ハートのTBS王座に挑んでいる。いずれもベルトにこそ届いていないものの、期待感の表れと言っていいのだろう。 また、チームプレイヤーとしての経験も積んでおり、20年に結成されたタイ・コンティとのタッグチーム、タイジェイとしても活動。タイジェイは22年、クリス・ジェリコのユニット、ジェリコ・アプリエーション・ソサエティに加入し、ヒールとなった。 そして今年3月、ROHでの試合がひとつの転機となったようだ。ボストンで開催されたこの大会で、アナはスターダムの白川未奈とシングルで対戦した。白川とはAEW4・24ジャクソンビルでも一騎打ちで闘い、両試合とも白川がグラマラスコレクションMINAでフォール勝ちを奪っている。前者の試合が白川のアメリカデビューで、後者が白川のAEWデビュー。その前に立っていたのがアナだったのである。 白川とアナの関係はこれだけでは終わらない。AEW女子世界王座挑戦が決まった白川が、王者トニーとの調印式のため渡米した。調印式は6月19日に中継され、調印書へのサインがすんだところでサラヤ(“カブキウォリアーズ”アスカ&カイリ・セインのマネジャーも務めていた元WWEのペイジ)&ハーリー・キャメロンのジ・アウトキャスツが乱入、トニーとホスト役のマライア・メイを襲撃したのだ。そのとき、リング下から白川の足を引っ張りアウトキャスツに加担したのがアナだった。