AEWから5★STAR GP参戦のアナ・ジェイとは?異国で人生初のシングルリーグ戦に臨む!
「異なるスタイルに合わせていくのが大変、だからこそビッグチャレンジ」
これにより、白川とトニーはマライアを含めたトリオでサラヤ&キャメロン&アナ組と6人タッグで対戦。白川とトニーがタイトル戦を前にチーム結成という異例の事態となったが、6・26バッファローでの試合は白川がキャメロンをグラマラスドライバーMINAで仕留めて勝利。4日後のタイトルマッチ「フォービドンドアー」にコマを進めたのである。 この一連の流れから、アナの存在がスターダムの目に留まった。5★STAR GP参戦のオファーがアナに届いたのだ。彼女にとって北米以外での試合は初めての経験。しかもアジア、日本とあって、驚いたのも無理はない。この人選について、スターダムの岡田太郎社長は次のように語る。 「白川のアメリカ侵略戦略のなかで初めて対戦したのがアナ・ジェイでした。ROHとAEWで白川とやった試合を見ておもしろい選手だなと思ったのがひとつと、テクニックやルックスがあるなかで、運も持っている選手ではないかと思ったんです。彼女が日本のアスリートプロレスを学ぶことで、向こうでもっと大きい存在になるんじゃないか。白川がアメリカでチャンスをつかみスターになるのと同時に、アナには日本でチャンスをつかんでほしい。それが現在のスターダムとAEWにできることかと思い、ぜひ呼びたいとなりました」 アナにはタッグなどでスタートするのではなく、いきなりリーグ戦の公式戦が待っていた。5★STARへの参戦は、彼女を来日させた目的にピタリと一致する。 そういえば、現AEWのマライアはこのシリーズ参戦により日本流のハードヒットプロレスに覚醒した。たとえば、昨年8・8京都でおこなわれたジュリアvsマライアの公式リーグ戦。この試合でマライアはあたりの強いプロレスの洗礼を浴びると同時に十分に対抗。彼女の意識に大きな影響を及ぼすこととなった。 この試合に相当するのが、8・17のジーナvsアナだった。くしくも同じ京都KBSホールでおこなわれたこの試合で、アナの胸元にはジーナの手形がアザとなってクッキリと残っていた。ジーナの強烈なチョップはいつでも観客のどよめきを引き出す。ジーナも日本のプロレスを経験することにより、自分のパワーに気づき、それを最大限に活かすスタイルを身につけていったのだ。ならば次はアナの番、となるのかもしれない。 「これまでジャパンで試合をするなんて考えてもいなかったけど、オファーを受けてナーバスになったと同時に、すごくエキサイトしたわ。シングルのリーグ戦も初めての経験。過去にオーエン・ハート杯トーナメントに参戦したけど、1回戦敗退だしね。もちろん相手はほとんどが日本人だから、戸惑うことも多いでしょう。でも、いいレスラーばかりだから自分の成長につながると思う。とにかく日本のレスラーはみんなクイック。スピードがものすごいから、異なるスタイルに合わせていくのが大変。だからこそビッグチャレンジだし、やりがいがあるわ」 日本人では志田のほか、さくらえみ、坂崎ユカ、里歩らとAEWで闘ってきた。白川とも3度対戦し、なにかと日本人選手とは縁がある。とはいえ、これらがいっせいにやってくるようなものなのが今回のリーグ戦。5★STARでなにを得て、AEWでどう生かすのか。アナ・ジェイ、日米を通じてこれからも注目しておきたい外国人選手だ。 インタビュアー:新井宏
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