レクサスが試乗会をニュージーランドで開催した意義。「GX/LBX/LM」での“旅”という経験を優先する理由。
2024年11月に、私はニュージーランドで、最新のレクサス車を運転する機会を得た。 【写真で見る】レクサス「GX/LBX/LM」ニュージーランド試乗。各車の内外装などのディティールを詳しく確認する(94枚) なんでわざわざニュージーランド? と尋ねると、日本の広報の責任者は「レクサスはクルマとともに経験を提供するブランドですから」と答えた。そんなことを言う自動車メーカーなんて、めったにない。どういうことだろう? 乗ったのは、日本ではまだ本格的な販売が始まっていないSUVの「GX」、コンパクトな「LBX」、2024年に発売されて高い人気を集める「LBX Morizo RR」、それにミニバン型リムジンとでもいうべき「LM」だ。
走ったのは、ニュージーランドのサウスアイランド、緯度の高いところにあるクイーンズタウン。山が多くて氷河湖があって、景観がよく、ドライブに楽しい土地だ。 【写真】レクサス「GX/LBX/LM」ニュージーランド試乗。各車の内外装などのディティールを詳しく確認する(94枚) ■あらゆる道を走破するSUV、レクサスGX試乗 レクサスGXは、クロスカントリー4WD車にふさわしいラダーフレームを備えた車体が特徴。リアサスペンションには、やはり本格的な“脚”がよく伸びるリジッド方式を採用している。
レクサスは、一方で、オンロードでの快適性も重視。そこでGXには「E-KDSS」なる電子制御スタイビライザーを装着している。オンロードでは左右のサスペンションを締結して直進安定性を高め、悪路では締結を解除し、左右のサスペンションがより自由に動けるようにする。そのため、悪路でも車輪の接地性が確保され、走破性が高まる。 悪路をこなしつつ、オンロードでの快適性を追求するというのがGXの開発コンセプトというだけあって、クイーンズタウン近郊の未舗装路で山を登ったときも、舗装された屈曲路が続く道を走ったときも、加えて町中でも、オールマイティな性能を味わわせてくれた。
乗ったのは、ひと足先にデリバリーが始まっているアメリカ市場向けのモデル。日本のファンはいつクルマが届くのか、やきもきしているので、ちょっと得した気分になったのと同時に「申し訳ないです」とここで言っておきたい気分になった。 ■標準車と限定車、2台のレクサスLBXを比較試乗 LBXは、1.5リッター3気筒エンジンを使ったハイブリッドモデル。いわゆる「Bセグメント」に属する、レクサス最小のハッチバックだ。現地でのドライブは、荒涼たる山の中を抜けていくクラウンレンジを通って、湖沿いのリゾート、ワナカへ。帰りはワインで知られるギブストンバレーを経由。
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