茨城で震度5弱 気象庁会見(5月16日、全文1)最大震度4程度の余震に注意
茨城県小美玉市で震度5弱を観測した地震を受け、気象庁は16日午後11時半から記者会見を行った。震源地の茨城県をはじめ、栃木県、埼玉県、千葉県、神奈川県など関東の広範囲で震度4を観測した。 【中継録画】茨城で震度5弱 気象庁が記者会見
発生した地震の概要
青木:本日16日21時23分ころ茨城県南部で地震が発生し、最大震度5弱を観測しました。揺れの強かった地域では身の回りを確認するとともに、今後2~3日の間は最大震度4程度の余震に注意してください。それでは資料の説明に入ります。 発生した地震の概要です。検知した時刻が16日21時23分、発生時刻が同じ21時23分。マグニチュードは5.5になります。場所および深さは茨城県南部、深さ42キロになります。発震機構は北西―南東方向に圧力軸を持つ逆断層型です。観測された震度。茨城県小美玉市で震度5弱を観測したほか、関東地方を中心に東北地方から中部地方にかけて震度4から1を観測しております。 防災上の留意事項です。この地震による津波の心配はありません。揺れの強かった地域では今後の余震活動に注意してください。また、落石あるいは崖崩れなどが起こりやすくなっている可能性がありますので、注意してください。余震活動の状況です。本日23時ちょうど、23時00分現在、震度1以上を観測した余震は発生していません。緊急地震速報の発表状況ですけども、この地震に対し、地震検知から9.7秒後の21時23分18.7秒に緊急地震速報の警報を発表しました。次のページにいきます。 震度分布図になります。失礼しました。下のほうの詳細な分布を見ていただきたいと思いますけども、震度4を観測したところが結構広範囲にわたっています。その中で震度5弱を1カ所だけ観測しております。ただ震度5弱といっても計測震度で4.5でしたので、震度4から5弱にぎりぎりなったところです。ですから震度4から5弱の揺れがある程度広い範囲にわたって観測したということになります。 次のページが推計震度分布図です。これは黄色く塗ってあるところが震度4を推計しているところです。一部オレンジ色の5弱がいくつか見られるといったところになります。 次のページに発震機構解、地震のメカニズムですけども、北西―南東方向に圧力軸を持つ逆断層型として決まっております。次のページに発生場所の将来を載せております。 今回の地震と書いたところが本日の地震のところですけれども、この地域、茨城県南部はもともと通常から地震活動のあるところで、今回もそういった領域の中で発生しています。左下の断面図を見ていただくと今回の地震、丸で囲った中にありますけども、この辺りはフィリピン海プレートと陸のプレートの境界で起こる地震が発生していますので今回の地震もプレート境界の地震と考えています。右側の地震活動経過図を見ていただくと、この左側の断面図の丸の領域を切ってみたものですけども、通常から地震活動が発生しているといった様子が見えるかと思います。次のページです。 もう少し古くからの地震活動を見てみた図です。茨城県南部を中心に領域を囲っていますけども、その範囲を1923年以降で見ますと下のほうに地震活動経過図を載せています。この囲った領域では過去から、マグニチュード5から6程度の地震が結構頻繁に発生してるといった様子が見えるかと思います。次のページ、長周期地震動階級の分布図です。今日の地震で茨城県南部と神奈川県東部で長周期地震動階級の階級1を観測しております。 次のページが緊急地震速報の内容になります。今日の地震で、緊急地震速報、警報を発表しておりますけども、この表の中の第4報というところ、地震波検知から9.7秒後のところで警報ということで発表しております。最後のページがその警報を発表した地域と、それから警報を発表した時間からの主要動到達までの猶予時間といったことを示している図です。 資料の説明としては以上になりますけども、今回、震度5弱を観測しております。揺れの強かったところでは身の回りを確認するとともに、今後2~3日の間は最大震度4程度の余震に注意していただきたいと思います。以上になります。