日産新体制スタート 内田社長が会見(全文2)チャレンジはウエルカム
日産の強みや現状の課題は?
日刊工業新聞:日刊工業新聞の渡辺です、よろしくお願いします。入社されて以降のご自身のキャリアを振り返ってもらいつつ、そのキャリアを含めてどうやって生かしていきたいかだとか、あと日産の強みや現状の課題はどこにあるかと思われているかを1点教えてください。 もう1点目が、3社、アライアンスについてなんですけど、先週末も効率化に取り組む方向を示されましたが、効率化とは具体的にどのようなことなのかということと、あとシナジー最大化に向けて、最適な資本関係とかお考えがもしあれば教えていただければと思います。よろしくお願いします。 内田:ご質問ありがとうございます。まずアライアンスに関してですけど、アライアンスは日産にとっても重要な競争力だと思っています。過去にわれわれ、やはりアライアンスのシナジーを通じて日産は成長してきましたし、アライアンスでやることはお互いの会社に対してメリットがないと駄目です。 具体的に言うと、日産の売り上げ、利益。ルノーの売り上げ、利益。三菱の売り上げ、利益。ここに対してアライアンスが進化する過程においてきちっと貢献できる体制、これをつくることが一番重要ですし、今までもそうやってまいりましたし、今後、それをさらに進化させたい、強くさせたいという思いから、先週アライアンスとして発表させていただいたのが経緯でございます。 またこの考え方に関しては、スナールさんや益子さんや、また、ルノーのアクティングCEOのクロチルド・デルボスとも同じ考え方をもって論議をさせていただきました。今後、近い将来に、アライアンスとしてどういった分野にスペシフィックなものを進めていきたいのかというのは、時期が来たら皆さまにきちっとご説明したいと考えております。
誇りに思える会社にしたい
初めのご質問の、入社してからの経験ですが、私、日産に入る以前は総合商社におりました。総合商社にいますと、白紙の上からビジネスをつくる経験を積めます。また、私はいろんな状況において、いろんな環境において、順応性を持って対応できることが私の強みだと思っています。従って、今の日産の厳しい状況の中で、今までと同じように環境の変化、状況の変化に順応性を持って対応して、社員とのコミュニケーションを深め、またサプライヤーさん、販売会社さん、またお客さまの声をきちっと聞いて、日産を強くしたい。もう少し言うなれば、日産の社員が日産で働くことを誇りに思えるような会社にしていきたいと思っております。 これに関してはしばらく時間を要すると思います。今の日産の現状は、前回の決算発表で、上期の決算発表を申し上げましたけど、減収、減益の状況。これもしっかり受け止めた形で、われわれ、私、グプタ、関、3人ときっちり論議をしながら、日産をどう、前を向かせてさらに良くできるかということを論議を尽くして進めていきたいと思っております。 司会:あと、日産の強みはなんでしょうかっていう質問がありました。 内田:日産の強みは、社員1人ずつの持っている能力の高さです。また、日産は日本の企業であり、日産の技術、これは世界をリードできるものだと思っています。われわれ、EVやe-POWER、「インテリジェント モビリティ」というものを、この日本のマーケットで先駆けて投入して、これを世界に随時広げてます。またアライアンス、これも日産にとっての強みだと思っています。 この3つを、この強い日産の部分を、いかにこれから伸ばしていけるかが私の使命であり、特にこの3つの要素は日産の強い部分だと私は信じておりますし、それをきちっと、さらに強くできるようにしていくことを進めます。 司会:ありがとうございます。じゃあ同じく前の方。